Nのためにの無料動画を1話からフル視聴する方法【最終回まで】

Nのためにの動画を無料視聴する方法

「Nのために」

動画配信サービス「Paravi」

第1話から最終回まで全話配信中です

 

今すぐ無料おためし

 

「Paravi」2週間無料です

無料期間中に解約すれば違約金もなく、ボタン一つで簡単に解約できます

<Paraviのおすすめポイント>
 
・TBS系列の人気ドラマやテレビ東京系列の人気ドラマが見放題
・最新の連続ドラマやバラエティ番組も見逃し配信
・アニメ、海外ドラマなどParavi独占でラインナップ!話題の新作映画も
・スマホのアプリでは動画のダウンロードも可能
スマートフォンパソコンは もちろんテレビでも楽しむこともできます
・無料期間後は、月々1017円(税込)で継続できる
 
<Paraviユーザーの声>

20代女性

テセウスの船が見たくて、登録したところ、登録後すぐに動画を見れて便利だなって感じた!スマホのアプリで見れるし、すぐ見れるところがとにかくお手軽。他の動画配信サービスでは配信されていないTBSやテレビ東京の独占ドラマがあり、ドラマ好きには必須の動画配信サービスだと思う。また、水曜日のダウンタウンなどのバラエティ番組も充実してるから、自宅で退屈なときに重宝してる♪

Nのためにの見逃し動画まとめ

■第1話から最終回までフル動画の視聴方法■

Paravi

■動画共有サイトを検索■

YouTube

 

注意
動画共有サイトはフルの動画でなく低品質であることが多いです。また、スマホやパソコンがウイルスに感染することもあるので、公式の動画配信サービスを利用するおとをおすすめいたします。視聴する場合は、自己責任で視聴してみてください。

<見逃し動画>最終回(第10話) 「明かされる事件の真実…N達の未来」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
最終回(第10話)の公式あらすじ

2004年12月24日事件当日、希美(榮倉奈々)は、野口(徳井義実)に将棋で安藤(賀来賢人)に勝つための対策を教えている一方で、奈央子(小西真奈美)を守るための“N作戦II”の連れ出し役・西崎(小出恵介)の到着を待ちわびていた。だが、この対局に勝ったら、安藤を僻地に赴任させると野口から聞いた希美は、安藤を守るためN作戦IIのことを明かしてしまう。その頃、花屋の変装をした西崎が野口家に到着し、奈央子を連れ出そうとしていたが、そこに野口が現れ…!
 
2014年。安藤(賀来賢人)からプロポーズをされていた希美は、病気のことを知る成瀬(窪田正孝)からも告白されるが、答えを出せずにいた。そんな中、料亭・さざなみ放火事件の真相を隠していた夏恵(原日出子)との関係にある決意をした高野(三浦友和)と再会。高野から母・早苗(山本未來)の居場所を伝えられるが…。
 
<出典>Nのために公式

最終回(第10話)のネタバレはここをクリック
計画の歪み
事件当日。
 
貴弘は希美を書斎に招き、安藤に将棋で勝つ方法を尋ねた。
希美は勝ち方が分かっていた。しかし、
「今回は難しいかも知れません」と言った。貴弘を書斎に引き留めていたが、予定の時間西崎が来なかった。
西崎はクリスマスイブで花屋が混んでいたため、花を調達する事ができなかったのだ。
 
一方、1時間後に来るはずの安藤は、仕事が早く終わったので、貴弘に電話して、予定よりも早くスカイローズガーデンに到着する事を報告。
必勝法を聞いていない貴弘は電話で「1件、仕事の話が入っているから」と言い、屋上のラウンジで待つように指示して、時間を稼いだ。
 
その後、貴弘がコーヒーを取りに書斎を出ようとした。
希美は貴弘を書斎に引き留めておくため、将棋の必勝を教えた。
貴弘は「勝った。これで安藤君の僻地行きは決定だな」と喜んだ。
ようやく花を入手した西崎は、スカイローズガーデンに到着して受付を済ますと、エレベーターの所で安藤と会った。
安藤が「西崎さんが花屋のバイト?何を企んでるんだ?それって杉下の同級生も関わってるの?」と尋ねた。
「偶然だ。縁があるというやつじゃないかな。杉下の罪の共有、究極の愛の相手だ。なかなか良い奴だ」と言った。
48階でエレベーターを下りた。
奈央子が玄関を開けて西崎を招き入れると、玄関で奈央子を抱きしめ、連れて逃げようとした。
 
しかし、奈央子は家から出ることを拒否し、西崎に「違うの、私じゃないの。希美ちゃんを連れ出して欲しいの。奥の書斎で主人と二人っきりでいるの。
あの子、いつも私に隠れて主人と連絡を取り合っている。今日の食事会も、あの子が主人をそそのかしたの。あなた、あの子と仲が良いんでしょ?早く連れて帰って」と頼んだ。
 
一方、安藤はエレベーターに残って屋上のラウンジへと行った。
しかし、希美の事を考え、野口家の玄関を訪れ、インターフォンを押そうするも、玄関ドア外側のドアチェーンを見て思い直した。
 
そして、安藤は、
「杉下、本当に困ったら、誰に助けを求める?誰に頼る?俺に電話を掛けてこい」と念じ、玄関ドアの外側のチェーンを掛けて屋上のラウンジへと戻ってしまった。
 
希美は、貴弘に将棋の必勝を教えたことで、安藤を異動させてしまうことに動揺していた。
「殴られでもしたら、傷害罪で訴えてやる。奈央子を旦那から引き離すには警察沙汰にするのが手っ取り早い」
と言っていた事を思い出した。
希美は警察沙汰になれば、安藤から貴弘を引き離す事ができると考えた。
「今、奈央子さんを大切に思う人が、奈央子さんを迎えに来てますよ」と教えた。
それを聞いた貴弘は慌てて書斎を飛び出し、玄関にいた西崎を見つけると、「お前のせいで奈央子が流産したんだ!」と言い、西崎に暴力を振るった。
西崎が玄関から逃げだそうとしてドアを開けたが、なぜか玄関ドアには外側からチェーンが掛かっており、西崎は逃げる事が出来なかった。
そのとき、スカイローズガーデンの受付には、料理出張サービスの慎司が予定通りに来ていたが、受付が野口家に電話をしても、誰も電話に出ず、受付は「お約束は本当に6時ですか?」と尋ねた。
「他に誰か来てませんか?花が届いているはずですが」と尋ねた。
受付は「5分前に来ましたが、まだ出てきていません」と答えた。
「もう1度かけてください」と頼んだ。
 
貴弘は西崎を殴り倒すと、リビングへと逃げた奈央子を追いかけた。
「俺を裏切るのか?俺を捨ててどこへ行く気だ」と激怒。
奈央子の首を絞めた。
それを見た西崎は、台所にあった包丁を手にして、貴弘を止めようとしたが、もみ合いになった末、貴弘に包丁を奪われてしまった。
貴弘は勢いで西崎を刺そうとする。
「やめて!」と奈央子は悲鳴を上げ、床に落ちていた燭台を手に取って、貴弘の後頭部を殴りつけた。
貴弘が頭から血を流して苦しんだ。
希美は貴弘に駆け寄り、血を止めようとした。奈央子は「触らないで。この人から離れて。この人は私だけのもの。止められるのは、私だけなの。早くここから出て行って」と告げた。
 
そして、奈央子は西崎に「あなたも。あなたなら、私とこの人を助けてくれると思ったから、優しくしあげたんじゃない!その傷も舐めてあげたんじゃない!お願いだから出て行って。2人きりにして」と言い、倒れている貴弘に寄り添った。
希美は119番に電話し、外へ出ようとしたが、玄関ドアの外側からチェーンが掛かっており、外には出られない。
 
そのとき、西崎が「やめろ!!」と叫んだので、希美がリビングへ戻ると、奈央子が包丁で自分の腹を刺して倒れていた。
西崎が倒れた奈央子に駆け寄ると、奈央子は「彼と一緒にここを出て行く。酷い事をしてゴメン」と謝った。
西崎は、虐待されていた母親から「酷い事をしてゴメン」と言われた事を思い出した。
 
その現場を見た希美は、「私があんな事を言ったから。私が野口さんにあんな事を言ったから」と動揺。
西崎は凶器の燭台を手に取り、希美に「聞いてくれ、野口を殴ったのは俺だ。奈央子を刺した野口を俺が殺した。奈央子を人殺しにしたくない」と告げた。
希美が「西崎さんは何もしてないじゃない」と驚く。
「何も見なかったことにしてくれ。俺が殺したんだ」
「西崎さんが罪を被ることないでしょ」
「俺は罪を償いたい。母親を見殺しにした。それを償わずに生きてきて、どう現実に向き合えば良いかわからない。償い終わったら、今度こそ、お前達と同じように現実を生きていく」と言って、貴弘に包丁を握らせた。
「そんな嘘を突き通せる自信がない」と告げ「お前の究極の愛は罪の共有なんだろ?愛はないかも知れないが、罪を共有してくれ」杉「そんなの出来ないよ」と言って泣いた。
 
 
伝えられなかった想い
そのとき、部屋のインターフォンが鳴ったので、杉下希美(榮倉奈々)が受話器を取る。
 
それは出張料理サービスが来た知らせだった。
希美が慎司に助けを求めた。
慎司が急いで野口家へと向かうと、玄関ドアの外側にチェーンが。
慎司は、ドアチェーンを外すと、野口家へ。血まみれになっている希美が立っていた。
リビングで貴弘と奈央子が死んでいた。
 
西崎は慎司に「作戦は失敗だ。警察に通報してくれ。警察には、作戦のことは黙っておこう。俺が1人で奈央子を連れ出すつもりだった」と告げた。
「今、どうして俺がここにいるのかわかった。4年前、杉下は何も聞かずに、俺を庇ってくれた。今度は俺の番だ」と悟った。
「大丈夫だ。全部、偶然だって言えばいい。杉下と俺は何も知らなかった。今日、会ったのも偶然。それでいいね」
「ああ、杉下を守ってやってくれ」と西崎。
慎司は110番通報した。

安藤は屋上のラウンジで希美からの電話を待っていた。
 
しかし、かかってこなかったために野口家へやってくる。
 
すると、自分がかけた玄関ドアチェーンが外れていた。安藤は動揺しながら、玄関のインターフォンを押す。
「お願い!!今は入らないで」と希美。
安藤は希美の制止を押し切ってリビングに入った。貴弘と奈央子が死んでいて、「俺のせいだ」とつぶやいた。
それを聞いた希美は、慎司(窪田正孝)に「外からドアチェーンが掛かってたこと、警察には言わないで」と頼んだ。
希美がずっと安藤の事を見ていたので、慎司は希美の手を握る。しかし希美は手を放してリビングを後にした。
 
あの日、伝えられなかった思い、すれ違った思いに答えを出そうとは思わない。けれど。10年という歳月が答えを導き出そうとしていた。それぞれが心の底に閉じ込めて、誰にも知られないで終わるはずだった、その答えを。
 
2014年(現在)。
「島にオープンする店に誘われた。一緒に帰らん?ただ一緒にいよう」と誘う。
「もしかして、病気のこと、西崎さんに聞いた?」と尋ねた。
「島には帰りたくないんか?親にも世話になりたくない?」
「もう何年も会ってないし」
「今でも島にいるん?」
「母親と弟は高松におる。お母さん、ずいぶん前に再婚したんよ」と希美。
「成瀬くん、自分の野望覚えてる?『結婚した相手より後に死ぬ』もし、一緒になってたら、私が成瀬君の野望を叶えられてたね」と話す。
「まだわからんやろ。そのうち画期的な治療法が発見されて、杉下の方が長生きするかもしれん」
「杉下の人生や。生きたいように生きたらええ。でも、待っとるよ」
「甘えられん」
「待っとる」
 
一方、高野は夏恵が見つかり、夏恵に「なっちゃん。どうする?このまま2人で黙っておこうか。肝心の周平さんは亡くなっているし」と尋ねた。
「あなたはどう思ってるの?」と夏恵。
「俺はなっちゃんと仲良く暮らしていきたい」
「ごめんなさい」と謝る夏恵。
「やってしまったことは取り戻せん。どう償うかは、周りが決めてくれる」
「貴方に嘘を付いた」
「長い間、人に言えん事を抱えて、心細かっただろ」
夏恵は何かを喋ろうとしたが、声は出なかった。
「安心しい。離れんよ」と言って高野が夏恵を抱きしめると、夏恵は嗚咽を漏らして泣いた。
 
ある日、高野は希美の元を訪れた。
「さざなみのこと、成瀬君から聞きました」「2人には申し訳なかった。今までのお詫びにはならんけど、これ」と言い、早苗の住所を書いたメモを渡した。
「今更ええんです。親を捨てて出てきましたから」
「僕が親なら、どうしてるか知りたいよ」
「もうええんです。でも、ありがとうございます。弟に子供が生まれたので、会いに行こうと思います」
「希美ちゃん、自分のために生きていいんよ」
 
翌日、高野は安藤の元を訪れた。
「私が長年、知りたいと思っていたことは、ようやくわかりました。でも、安藤さんが知りたいと思っている事は、半端になっています。みんな、安藤さんには何にも話さんのですね。仕事柄、人が何かを隠すのは、やましいことがあるからやと思ってました。独りよがりやと思わんこともないですが、誰かを守る為に無心に嘘を付く人もおるんですね」
 
それを聞いた安藤は慎司の元を訪れる。
「10年経って今更だけど、一度会っておこうと思って」
「話せることは何もありません」と慎司は答えた。
「君から何も聞けなかったら、もう事件のことは吹っ切ろうと思ってた。時間を取らせて悪かった」と言い、立ち去ろうとする。
「あの日、杉下が考えてたのは、安藤さんの事だと思いますよ。あなたを守ろうとしていました」と告げた。
「杉下はいつも、心の中で誰かを支えにしていたよ。それは君だろ」
「島を出るのに、お互いの支えが必要だったんです。あれから10年も経つんですね。あっという間だった。杉下のそばに、あなたがいてくれて良かった」と答えた。
「会いに来て良かった」と言い、安藤は笑った。
 
希美は高松を訪れ、早苗と再会した。
病気で死ぬ事を告げ、「怖いんよ」と言って泣いた。
「全部、話してみなさい。大丈夫」と早苗は言い、希美を抱きしめた。
希美は慎司からの郵便でフェリーのチケットを受け取った。チケットの裏には「9月3日オープンしました。N」と書いてあった。
島に帰ることを決意した希美は安藤に電話した。
「やっぱり貰えない。実家の近くに引っ越すことにした。狭いところが嫌で出てきたのにね」
「そっか。意外だな」と言い、婚約指輪の箱を閉じた。
「安藤は広い世界が見られた?」
「まだまだ、これからだよ」
「思った通りに生きてる?こうなりたいと思った通りに生きてる?」
「生きてる。完璧じゃないけど悪くない」と安藤は答えた。
「杉下は?」
「私もこれからかな」
「前を向いて生きろよ。そっちの方が杉下らしいから」
「安藤もね。誰にも邪魔されないで、行きたい場所に行って欲しい。元気でね」
 
私に人生をくれた大切な人たち、ありがとう。
希美はフェリーに乗って青景島に帰ると、慎司が店の準備をしていた。
「来たよ」
「これから仕入れに行くけど、乗る?」と尋ねた。
「何を食べたい?」と慎司が尋ねた。
「美味しいもの」と希美が答えた。
 
すると、慎司は希美の手を握り、希美を抱きしめたのであった。

最終回(第10話)の感想はここをクリック
悲しい事件の真相でした。西崎が可哀想でしたし、奈央子も哀れでした。
 
西崎には悲しみが残った気がしますが、希美と慎司と安藤、そして高野は前をむくことのできるラストになり、よかったと思います。誰もが誰かのためを思っていた事件の日だったこと、深い内容だと感じました。希美と慎司が再び島に戻り穏やかな日々を送ることができることが予見されるクライマックスシーンは感動しました。

<見逃し動画>第9話 「最終章〜前編〜今夜事件の幕が開く!」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第9話の公式あらすじ

2014年。希美(榮倉奈々)は、医師の多田(財前直見)から余命1年と宣告されていることを誰にも告げない決意を固めていた。
 
同じ頃、青景島に帰省していた成瀬(窪田正孝) が東京に戻ろうとしていると、高野(三浦友和)から今すぐ会って話をしたいと電話が入る。夏恵(原日出子)が料亭「さざなみ」放火事件の真相を書いた手紙を残して居なくなってしまったという。高野はそこに書かれていることが真実か確かめて欲しい、と成瀬に手紙を渡す。
 
一方、希美の病状を知る西崎(小出恵介)は、それを成瀬と安藤(賀来賢人)に伝えるべきか迷っていた。
 
<出典>Nのために公式

第9話のネタバレはここをクリック
さざなみの真犯人
2014年現在。
 
姿を消した夏恵は、高野に1通の手紙を残していた。その手紙は、さざなみの火事の犯人を告白する中身だった。
 
あの日、夏恵は、まだ周平と慎司が中にいると聞き、燃えるさざなみの中に飛び込み、座り込んでいる周平を見つけた。
夏恵は周平を助けようとしたが、周平は「なんで助けに来たんだ?死なせてくれよ。店を売っても金にならんのよ。俺が死にさえすれば、生命保険で慎司を大学へ行かせてやれる」と泣いていた。
側にはライターのオイルの缶が落ちており、夏恵は周平が火をつけたことに気づいた。
夏恵は周平が泥沼でもがいているのが見ていられず、周平に疑いがかからないように、証拠品であるオイルの缶から指紋を拭き取り、炎の中に投げ捨てた。
夏恵は、高野が警察官としての職を失う事に苦しみ、隠しておくことしかできなかったが、高野が定年を迎えたので、時効を迎える前に全てを告白するために手紙を書いたのだった。
 
手紙を読んだ高野は、慎司の元を訪れ、手紙を渡し、「書いてあることが、本当の事か確かめて欲しい」と頼む。
手紙を読んだ慎司は「書いてあることは本当やと思う」と答えた。
高野は「お前を疑って、優しくしてやれなくてすまなかった」と謝る。
 
そして、高野は「何であの時、あそこにおって、火事を見ていた?」と尋ねた。
慎司は「引っ越しの前の日やから、要らない物を捨てに行ってた」と教えた。
慎司は「それから親父は俺と目を合わせなくなった。うすうす分かってたけど、最後まで聞けなかった。俺が疑われたし、それでええと思ってた。夏恵さんの事はすまんことをした」と謝罪した。
高野は「希美ちゃん、お前がやった思って、お前を庇ってたんやな。希美ちゃん、あのとき、車の中で何言ったんだ?」と尋ねると、慎司は、
「成瀬君なら、どんなことだってできるって。俺が暗い方を向かないように、そう言うてくれた。杉下は、俺を守ってくれた。スカイローズガーデンの事件後、また会わないようになって、杉下がどんな気持ちでおったんか、ようやく分かった」と答えた。
 
高野が「10年前、それぞれに大事な人がおったんやってな?」と尋ねると、慎司は、
「俺は杉下だった」と答えた。
 
 
これから
一方、西崎は居酒屋で安藤と会っていた。
安藤が「なんで自分がやったなんて言ったの?」と尋ねると、
西崎は「まだ言ってるのか?旦那を殺したのは俺だよ。まさか、殺すことになるとは思わなかった。安藤のおかげで、償いは終わった。マイナスだった俺がゼロになった。これからはプラスでいくさ」と答えた。
西崎は「本題に入ろう。杉下の事だ」と告げた。
安藤は「会ったのか?俺も会った。あいつ、別人みたいに元気がなくなってた。大丈夫かな」と尋ねた。
西崎は「今にも崩れ落ちそうな吊り橋の向こうに杉下がいたとしよう。杉下が吊り橋の向こうで『助けて』と言ったら、君はどうする?君は吊り橋を渡るかい?橋が崩れ落ちるかも知れない。今までの生活には戻れないかも知れない」と尋ねると、
安藤は「杉下は簡単に助けてなんて言わない」と答えた。
「言ったとしたら?」
「何だってするさ。何の話?杉下に何があった?」と答えた。
 
西崎は「大した話じゃない。
 
ただ、あの日がなければ、杉下は幸せになってたんじゃないかと思うと、胸が痛む」と答える。
「これからさ。西崎さんも、杉下も、俺も」と安藤は答えた。
 
 
一緒におらん?
その後、野バラ荘へ戻った西崎は慎司に電話し、「もう1度、杉下を助ける気はないか?杉下は誰の助けも必要にしていない。あるいは成瀬君ならと思っているかも知れない」と告げた。
慎司が「相変わらず回りくどいですね」と呆れた。西崎は今の希美の状況を伝えた。
 
翌朝、希美の部屋に慎司がやってきた。
「なんで成瀬君がここにおる?」と驚く。
慎司は「西崎さんに教えてもらった。刑務所に何度か差し入れていたから。島に帰ってたんだ。話さん?」と言い、外に誘った。
希美は歩きながら「10年ぶりやね。島はどうだった?」と尋ねた。
「変わらんよ。さざなみの放火事件も解決しそうだ。みんな俺を疑ってたから、杉下が庇ってくれて助かった」と答えた。
「どういうこと?誰がやったの?」
「もうこの世にはおらん人や。恨み言を言いたくても言いようがないけんな」と慎司は答えた。
「成瀬くんやないよね?」
「ないよ」と慎司。
「違うよね?私、とっさに嘘を付いてしまったんよ。ギリギリのところにおって、自分じゃどうにもならんで、辛かった。あの火を見てたら、父親も母親もあの女も、全部消えていったんよ。自分を縛る物は何もない。そう思えて、上を向けた。大げさかもしれんけど、成瀬くんが火で私を救ってくれたと思ってた。ごめんなさい。成瀬くんの大事な家が燃えてたのに、私、何を考えてたんだろう」
「それで、上には行けた?」
「欲しい物はそんなにない。帰る家があって、食べ物があって、それを誰にも取られんなら、それでええんよ。どん底にいる気がして、そこに這い上がれる光が、うんと上から見えたんよね。ずっと手が届かんほど、上に」
「成瀬君はどうしとった?」
「神楽坂のフレンチで働いてる。春には辞めて島に帰ろうと思ってる。島にオープンする店に誘われた。地に足の付いたところで、人の思い出に残る料理を作れないか、と思って。一緒に帰らないか?ただ、一緒におらん?」と言って、自分の首に巻いていたマフラーを希美の首に巻いた。
 
 
決行の日
事件の4日前。
奈央子から花屋のふりをして迎えに来て欲しい、言われた西崎は、作戦の変更を希美に伝えた。
「作戦変更?本当に奈央子さんに言われた通りにするの?今すぐ助けようよ。警察に相談しよう」
「いや、俺が行く」
「分かった。じゃあ、私たちが何をするかは西崎さんが考えて」
 
そして、新しい作戦は、希美が貴弘を書斎に引き留めている間に、花屋に扮装した西崎が奈央子を連れ出し、シェルターで保護するという計画になった。
出張サービスの慎司が到着するのは、西崎が奈央子を連れ出した後になった。
事件の3日前、希美は慎司の元を訪れて作戦の変更を伝えた。
「西崎さんが作戦決行前に、話し合いたいって言ってるから、また野バラ荘に来て」
慎司は出張サービスの時に安藤が希美に結婚を申し込むという噂を聞いていたので、「ちょっと年末は店が忙しいから」と言い、誘いを断った。
 
その後、希美は安藤望に会った。
「クリスマスイブの事なんだけどさ、6時より前につくようなら、連絡をくれる?」と頼む。
安藤は「杉下は何時に行くの?」と尋ねた。
「5時には行く。手伝う事があるかもしれないし」
「野口さんと戦略を練るんでしょ?将棋の」
「違うよ」と慌てて否定する希美。
「杉下みたいな手で反撃してくるからさ、相談してるのかと思った」
 
事件当日、希美はマンション向かう前に西崎の部屋を訪れた。
「奈央子さんを無事に連れ出せたら、2人でどこかに逃げちゃいなよ。本当は奈央子さんと一緒にいたいでしょ?奈央子さんの幸せばかりを考えないで、西崎さんの幸せも考えなよ」
「そのうち考えるよ。さあ、作戦決行だ」
「遅れないで来てね!そんなに長い時間、野口さんを引き留めておけるわけじゃないからね」
「5時半きっかりに行くよ」
 
希美が野口家を訪れると、貴弘は希美を書斎へ入れた。そして、負けている将棋盤を見せ、逆転の方法を考えてもらっていた。
将棋盤を見た希美は、驚いた。それは希美が安藤に初めて負けた時と同じ手だった。
希美は、慎司から教えてもらっていたが、貴弘に「厳しいですね。今回は勝てないかも知れません。私、この受けで安藤君に負けたんです。少し考えてもいいですか」と言い、時間をもらおうとする。
貴弘が「今日はどうしても勝ちたいんだよ」と告げる。希美は「なんとか、ここから逆転しましょう」と答える。
クリスマスイブで、花屋が混んでいたため、5時半になっても西崎はマンションに来なかった。
希美が時間を引き延ばしていると、貴弘は「この手で負けたって言ったよね?初めて安藤くんに負けて悔しくなかった?希美ちゃんなら、どうすれば負けなかったか、考えたはずだ」と指摘する。
希美が動揺していると、貴弘の携帯電話に安藤から着信があった。安藤は仕事が早く終わったので、これから野口家に向かうのだという。まだ逆転方法を聞いていないので、
「一件、仕事の話が入ってるから、屋上のラウンジで待ってて」と言った
「まだ時間はある。僕は下でコーヒーを飲んでくるから、考えてて」と言い、書斎を出て行こうとした。下へ行くと、西崎と鉢合わせすると思った希美は、
「ちょっと待ってて下さい。こういう手はどうですか?」と言った。
慎司から教えられた一手を教えた。
「勝った!!これで安藤君の僻地行きは決定だな」と喜んだ。
「何の事ですか?」
「彼と賭けをしてる。電気もガスも通っていない、この世の果てのような国。この勝負に負ければ、安藤君はそこへ行く。苦労するだろうね」
「こんなことで、安藤の将来を決めるんですか?」
「この勝負を受けたのは、安藤君だよ」
 
そのとき、インターフォンが鳴った。
奈央子が急いで受話器を取ると、玄関の受付から「お花を届けにいらしました」と言うので、奈央子は「部屋まで届けて下さい」と答えて受話器を置き、玄関へと急いだ。
貴弘が「安藤君を呼びに行ってくる。食事の前に勝負を付けてしまおう」と言った。
書斎を出ようとしたので、焦った希美は、
「安藤に勝ちたいのなら、野口さん1人で勝ってください」と言った。
「僻地行きの切符をくれたのが希美ちゃんと知ったら、安藤君はどんな顔をするかな」と「これじゃ勝負になっていません!目標に向かってまっすぐに生きている人の足をすくうような事はしないで下さい。こんな事で安藤の将来を決めないで下さい」と言い、土下座した。
「そんなつもりはないよ!若い内から経験を積めるんだ。悪い話じゃないよ。安藤が僻地へ赴任になったら、希美ちゃんは安藤に付いていく?それとも別れて日本に残る?」と尋ねた。
希美がどうすればいいのか分からずに、困っていたときに野口家のインターフォンが鳴った。希美は西崎が来たと思い、ほっとした。
奈央子が玄関のドアを開けると、花屋に扮装していた西崎は奈央子を抱きしめた。
第9話の感想はここをクリック
いよいよN作戦2が始まるというストーリーでした。また、さざなみの放火事件が慎司ではなかったということにほっとしました。緊迫感のあるラストに震えました!
<見逃し動画>第8話 「エリート夫の嘘と罠…炎に消えた真実」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第8話の公式あらすじ

2014年。青景島で成瀬(窪田正孝) と再会した高野(三浦友和)は、希美(榮倉奈々)の携帯番号をメモして渡す。
 
2004年。西崎(小出恵介)から奈央子(小西真奈美)救出作戦“N作戦II”を手伝って欲しいと相談された希美と成瀬は、警察に相談した方がいいと断る。一度は西崎の頼みを断った成瀬だったが、働いているレストランの出張サービスの予約スケジュールを確認すると、クリスマスイブの予約にキャンセルが出たことに気付き、希美に「大事な人を守りたい気持ちは分かるから協力したい」と打ち明ける。
 
一方、久しぶりに野口(徳井義実)と将棋で対局する安藤(賀来賢人)は、この対局で会社の人事を賭けようと持ちかけられる。
 
<出典>Nのために公式

第8話のネタバレはここをクリック
殺意
西崎は取り調べを受けていた。
野口貴弘のことについて、みんないいやつだと言うかもしれないが、クソみたいなやつだ、と言った。
殺意があったかというならあった、と西崎は言った。
 
希美とは仲が良かったわけではないのだと。
「反省も後悔もしていない」と。
 
 
島に戻る
島に戻った高野たちは、そこで、慎司を見かけて、東京で働いているレストランのカードを渡された。
「周さんと同じ仕事についたんやな…」
「こっちで、考えたいことあって」
と、慎司は島に戻ってきた理由について言った。
 
高野は、夏恵の調子が良くならないことを慎司に告げた。さざなみの事件が来年時効だという話もした。
「ひとりひとりの言い分は筋が通っとる。せやけど、全体を見ると歪なんよ」
と高野は、スカイローズガーデンの事件の話をした。
「初っ端、西崎くんが自白したことで、警察は真実に目をつぶっとる。そう思って関係者に会った。スカイローズガーデンの事件を
調べ始めたのは、お前と希美ちゃんのつながりを知りたかったけん、お前と希美ちゃんを疑う気持ちがどうにも消えん」
と、高野は言った。
 
「何でこんなことになったんぞ…、何でふたりを疑わないといけんのよ。ふたりは辛い思いしてるのをこの目で見とるのに。なんべんそう思っても疑いがはれん。よう生きていけん」
「どう話したらええのかわからんけど、杉下はなんにもしとらんけん、火つけたのも俺やない」
「14年も、経つんやな、東京でふたりとも立派にやっとる。14年同じところにとどまっとるのは俺だけなんかな」
と、高野は寂しそうな顔をした。
 
「杉下、元気やった?」と慎司。
「変わらんよ、あの子は。強い子やけん…電話してやり」
高野は希美の電話番号のメモを慎司に渡した。
「これからもしっかりな」
「火事の時、父を助けてくれてありがとうございました」
慎司はそう言って夏恵に謝った。
 
その後、慎司は希美と思い出のある丘の上から景色を眺めた。
 
 
希美の病
希美が西崎を訪ねた。そして送られてきたお金を返した。
「どうしてわたしが病気だとわかったの?」
「気に入らないだろうが、興信所を使った」
「わたし、西崎さんに出会わなければ良かったと思ったことは一度もないよ…」
「いまだに、誰にも頼らないんだな」
「そんなことない。誰かに頼ったり頼られたりして初めて一人前になるのね。でも病気のことはまた別だから…今まで楽しいことたくさんあったし。安藤と三人でいたとき楽しかった」
「そうだな」
「安藤の次はわたしだと思ったのに、西崎さんがいなくなって寂しかったよ。西崎さんには話しておこうかな。この前、安藤に結婚しようって言われた」
「断ったんだろう?もったいないことをしたなと思ってるだろう」
「心読まないで」
「安藤には弱ってくところ見せたくないし、元気なところだけ見てて欲しい」
「あとで知ったらなんで言わなかったんだって怒るぞ、あいつ」
「そしたら西崎さんがなだめて。火はまだ怖い?」
「いや、ましになった。そっちは冷蔵庫の中まだおかずでいっぱいか?」
「今はそんなに食べたくないの…」
「この10年には意味があった。ありがとう、杉下」
 
西崎は言った。
「わたしも西崎さんに同じようなことを言おうとしたのに先越されちゃった…」
と希美は涙をこらえた。
 
 
慎司の協力
2004年。
西崎は慎司に事情を説明した。
「ご主人は本当に暴力をふるってるんですか?人妻略奪ですよね?」
「そういう下衆な言い方はされたくない…」
と、西崎。
「成瀬くん、無理せんで」
と、希美は言った。
「申し訳ないけど、協力できません。連れ出してその後どうするつもりですか?」
「歪んでるところにずっといると、そこが歪んでいることに気づかないんだ。
奈央子には外に出て、気付いて欲しい」
「駆け落ちとか、そういうことを考えてるわけじゃないんですか?」
「そういうことを考えているわけじゃない。奈央子が無事ならそれでいい。とはいえ成瀬くん、馬鹿な相談を持ちかけてすまなかった。これ以上の邪魔はやめておこう」 
と、西崎は言って去ろうとすると、希美は一緒に鍋を食べようと西崎を引き止めるのだった。
 
一方、安藤は会社の飲み会に参加していた。
貴弘もいたが、安藤の方が上司たちから気に入られている素振りを感じて、貴弘は面白くない顔つきをする。
 
安藤がアパートに帰宅すると、希美の部屋から笑い声が聞こえてきた。
安藤は「杉下!」と呼んだ。すると、西崎が出てきた。
「杉下なら、友人を送りにいったぞ、一足遅かったな」と西崎。
安藤は複雑な表情を浮かべた。
 
希美は、慎司を送っていた。
「西崎さん、真剣なんやね」と慎司。
希美は慎司を巻き込んだことを申し訳なさそうにした。
「そうかな」
「そうでもなかったよ。適当なこと言いよったよね」
「あんな高いところに住んでるのに幸せやない人もいるんだな。帰って少し考えてみる。将棋のことも考えとく」
「そうや!ケーキ食べようって言ったの忘れとった」
希美が帰ってきたとき、安藤と西崎がいた。
安藤と微妙な空気になり、安藤は帰ってしまった。
 
明くる日。希美はクリスマスイブなら予約がとれると、慎司が言っていると、西崎に告げた。
「慎司くん、ただの同級生じゃないんだろ?罪の共有の相手か?どんな罪だ?」
「それは言えない」
と希美は答えた。
 
大事な人が痛い目にあってて、いてもたってもいられない気持ちはわかる、
だから協力する、と慎司から希美にあてられたメールに書かれていた。
 
安藤の功績で、安藤は上司から褒められていたが、貴弘は面白くない顔をする。
「縁談持ちかけられるとは思ってませんでしたよ」
と、安藤は貴弘に告げた。
「しかし、安藤君は年配に受けがいいな」
「野口さんのおかげです」
しかし、貴弘は黙っていた。
 
 
賭け
週末。希美は安藤と野口家を訪れた。
希美は奈央子の顔色が良くなったことを指摘する。
「久しぶりな対局だし、賭けでもしようか」
と貴弘は、安藤に持ちかけていた。
「僕がこの勝負に勝ったら、安藤君を今度のプロジェクトに推すよ」
「会社の人事を、将棋で決めるんですか?」
「君が勝ったら、名前が出ても僕が取り下げるよ」
「沖縄以来、負けっぱなしですけど…」
「負けっぱなしでもつまんないだろ。受けてみるか?」
 
希美は奈央子に貴弘にちゃんと大事にされているのか確認する。
奈央子は、欲しいものは全部手に入っているけれど、ひとつだけ足らないところがあるのだと希美に話す。
「それはね、ひとりで生きていく力。私にはどう頑張ってもつかめない…」
「そんなふうに思わないでください。本当に欲しいと思ったら手に入るはずです。奈央子さん、もし野口さんに」
「なんの話?」
そこに現れたのは貴弘だった。
「クリスマスイブ、希美ちゃんも来てくれるって」
と奈央子は慌てて取り繕った。
 
将棋は決着がつかなかった。
帰り道に、安藤は慎司について、希美が付き合ってるのか聞いた。
「来年あたり海外赴任になるかもしれない、
まだ決まったわけじゃないけどさ」
「いいなぁ」
「行き先は、先進国とは限らないからさ」
「そんなところ行って、安藤生きていける?」
「杉下はどこいっても暮らせそうだよな」
「東京じゃ安藤に勝ち目ないけど、無人島だったら勝てそうな気がする」
「明日から無人島で暮らせって言われたらどうする?」
「なんで」
「そう言われたらどうする?」
「うーん、行ってみてもいいかな、ひとりでどこまでやれるかやってみたいし」
「そういうと思った」
「でも…やっぱ島にひとりじゃさみしいかな?」
安藤はそれに対して特に答えなかった。
 
慎司は野ばら荘にやってきた。
そして、希美の部屋に入り、西崎と一緒にN計画2の計画を立て始めた。
 
そして、西崎は部屋から出ていった。
慎司は希美に、安藤が勝った手をメモで渡した。
「すごい、すごいよ成瀬くん。また将棋教えてもらえるなんて思わんかった。このアパートびっくりするくらいボロボロやろ?でも島より何倍もまし。そういうのわかってるのは成瀬くんだけやね」
希美はそう言った。
 
西崎は幼い時火事の中、母親を置いて逃げた。そのときのことを西崎は思い返していた。そこに希美がやってきた。
「杉下、奈央子は俺に連れ出してほしいと思ってるのかな。連れ出してもいいが、出たくないと言われるとも限らない」
「奈央子さんに断られたら、それはしょうがないよ。でも、あのときなんで助けなかったんだろうと思うのはいやでしょう?何かあっても私と成瀬くんがついてるから。ね?」
と、希美は西崎を励ました。
 
 
助けて
奈央子は貴弘と外に食事に出かけ、ふとしたタイミングで外に出て行ってしまう。
公衆電話に走ったが、貴弘が迫っていた。
「助けて」
奈央子は西崎にそう連絡をしていた。
しかし電話ボックスの前にはもう貴弘が立っていた。貴弘に暴力を振るわれながら、奈央子はマンションに連れて行かれてしまった。
 
2014年現在。
希美は緩和ケアのセミナーを受講していた。
希美の前に宣告を受けた男性が話しかけてきた。しかし希美は去った。
 
西崎は野原と将棋をうっていた。
「戻ってきてから実家に挨拶に行ったの?
ますます行きづらくなるよ。事件のことはごめんなさいって言えばいいんだから。決心がつかないならわたしが一緒に行ってあげようか?」
「ひとりでいけるよ」と西崎。
 
高野は家に帰ってきたが夏恵の姿が見えなかった。そこには一通の置き手紙が残されていた。さざなみに火をつけた人のことについてです、と。その人が誰かを知っていて、今まで隠していました、とそこには書かれていた。
 
その頃、希美は駅構内で身体が痛くてうずくまってしまっていた。
鞄の中では、慎司からの着信を知らせる携帯が鳴り続けていた。
第8話の感想はここをクリック
かなりストーリーが進んだと思いました。
 
貴弘が怖すぎて、奈央子が西崎に電話をかけに行った時はヒヤヒヤがすごくて思わず目を背けたくなりました。
 
慎司がこのようにしてN作戦2に巻き込まれたんだなということがよくわかりました。
 
夏恵さんが何を見たのかもとても気になりました。
<見逃し動画>第7話 「語られる事件の悲劇…歪んだ愛の代償」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第7話の公式あらすじ

2014年。希美(榮倉奈々)は、高野(三浦友和)に余命宣告を受けていることと、野口夫妻殺人事件の日に見たことを話し始める。その希美は、安藤(賀来賢人)からの突然のプロポーズに戸惑っていた。
 
2004年。希美と安藤は、野口(徳井義実)が奈央子(小西真奈美)を監禁していることを知り驚く。野口によれば奈央子が流産してしまい、精神的に不安定になっているのでやむを得ないのだという。奈央子を心配する希美に、安藤は奈央子に不倫の噂があると告げ、西崎(小出恵介)からは奈央子の不倫相手は自分だと打ち明けられる。野口にDVを受けている奈央子を救い出したい、と西崎から相談された希美は…。
 
数日後、高校時代の友人の結婚式に出席するため青景島に戻った希美は、成瀬(窪田正孝) と再会。成瀬が大学を辞めてレストランで働いていることを知る。
 
<出典>Nのために公式

第7話のネタバレはここをクリック
プロポーズ
「私と安藤は家に招かれてました。約束の1時間ほど前に野口さんの自宅に伺いました。対局は野口さんに不利な形で中断されてました。それをどう切り抜けるか考えるのが私の役目でした。安藤に将棋を教えたのは私です。だから、ある程度、戦略は読めるんです。でも毎回野口さんにいつも負けてこの人には敵わないと思っている安藤がかわいそうで」
希美は高野にあの日のことを話していた。
「今回は勝てないかもしれません」
あの日希美は貴弘にそう言った。
「1回くらい野口さんを困らせてやろうと思いました。そんなことしなければよかった。野口さんが気に入る手を思いつけば、私はもっと早く書斎を出られたんです」
「野口さんが先に書斎を出ていったんよね?」と高野。
「はい、安藤から電話があったんです」
 
安藤、もう着いちゃったんですか?と希美は貴弘に確認した。ラウンジで待っててもらおう、と貴弘は言った。その間に攻略方法を考えてメモしておいてくれる?と言って書斎を出て行きました、と希美は高野に説明した。
「そのまま、そこに君がおったの?」
希美は書斎でリビングから何かが倒れるような音を聞いた。書斎を出ると、燭台をもった西崎がいたのだと希美は説明した。
「君は西崎くんの犯行を直接見ていない。慎司も安藤君もそうだ。現場で西崎くんを見たときどう思ったの?」
「西崎くんが自分が殺したと聞きました」
「西崎くんは火を恐れとったんよね?そんな人間が、あえて燭台を手に取るものなのかな」
「私にはわかりません。私には自分の見たことしかわかりません。私は自分の見たことをそのまま警察にお話しました。
と希美は言った。
「話してくれてありがとう…」と高野。
希美はその夜、安藤からもらった指輪を眺めた。
いきなり言われても、と希美は安藤に話した。
「これ、買ったの?」
「10年前に」
「1度も付き合ったことないのに思い切りが良すぎる」
「10年前はいけると思ったんだよ」
「私と安藤が結婚したら、家にアンドウノゾミが二人いることになるよ。そんな面倒くさい夫婦ってある?」
と、希美は笑った。
「そんなこと、面倒じゃない」
「今まで付き合ってた子いたんでしょ?」
「いたけど一度も結婚したいと思わなかったよ」
「今は誰とも結婚したいと思ってない」
「わかった。会ったらすぐ戻れると思ったけど、10年は長いな」
安藤は希美から指輪を返されても、それを受け取らなかった。先のことはわからないからとっておいてくれと言った。希美はその言葉を思い出して泣いていた。
誰かがそばにいたらもっと生きたいという欲が出る、と希美は帰り際に高野に話していた。
高野は夏恵を島に帰ろうかと誘っていた。
 
 
助けたい
2004年。
妊娠に気がつかないうちに転んでしまって流産したんだ、それから精神的に不安定な日が続いていて、車道にこの間飛び出そうとしたんだと貴弘が説明した。それがドアチェーンをつけた理由だった。気にかけてくれてありがとう、と貴弘。
希美と安藤は将棋をうっていた。
希美は奈央子を心配していた。
「本当に流産したのかな…」と安藤は言う。
「他にも理由があるんじゃないかな」
「理由って何?」
「不倫してるって噂がある」
「不倫なんてするわけないよ。野口さんに頼りきりって感じだし…」
それを西崎はアパートの表で聞いていた。
安藤が将棋の勝利をおさめた。
西崎はゆっくりと部屋に入った。
「逃げよう…」と西崎はふたりで会っている時に奈央子に言った。
「あの人は、本当の気持ちを私にしか見せないの。あの人は私以上に苦しんでる」
「そう思い込んでるだけだ、自分が哀れだから」
「今は…あの人のそばに」
西崎は奈央子を抱きしめた。
 
希美のもとを西崎は訪れた。
「奈央子のこと、教えてほしい」
「奈央子さんの相手って…」
「奈央子は旦那に暴力をふるわれてる」
「いきなり言われても…」
「奈央子は殴られるたびに俺に電話してくる。最近は無事だろうと思ってた。奈央子に連絡をしてくれと西崎が言った。連絡をしなければいいと希美に言われてしまう西崎。
「どうして結婚してる人を好きになるの?」
と希美は悲しそうな顔をした。
「奈央子さんが監禁されたのだって、西崎さんのせいかもしれないんだよ?」
「奈央子を助けたい」
「奈央子さん、流産したんだよ?お腹にいたのは西崎さんの子供なの?」
「俺の子供じゃない…」
「でも野口さんはそう思ったんじゃないの?苦しめようと思ってないって言うけど、全然そんなふうになってないじゃない」
「俺のせいなのか…」
「本当のことは私にはわかんないよ
「奈央子は弱ってるんだろう?助けてやりたいと思わないのか?」
「今まで世話になったんじゃないのか!?優しいって言ってたじゃないか!」と西崎。
「優しい人だけど、見境なくてなんだか怖いんだよ。人の部屋に勝手にドレッサー送ってくるし、私はああいう人好きになれない…夫婦のことは外から見てもわかんない。暴力振るわれてても離れたくないとかあるかもしれないじゃん。そういう意味のわかんないことに関わりたくないの。巻き込まれたくない」
希美はコンロの火をつけてしまって、西崎は少し逃げた。ごめん、と希美は謝った。
 
安藤は会社内で不倫しているというメールを改めて見直していた。
 
その夜、貴弘と安藤は食事していた。
「奈央子さん、病院には通ってるんですか?」
「体は回復している。ショックも大きかったろう…精神的には悪くなってるようで心配なんだ…」
「僕になにかできることはありませんか?」
「また希美ちゃんと顔見に来てやってくれ」
「でも、ひどいですよね??中傷」
安藤がそう言うと、貴弘は明らかに動揺した様子を見せて、あんなことはよくあることだとはぐらかした。
西崎はその頃、スカイローズガーデンのホームページでセキュリティについて調べていた。一方、奈央子は西崎のメールアドレスをの書かれたメモを眺めていた。奈央子は野口貴弘のパソコンを使おうとした。そんなときに貴弘が帰宅してくる。
「寝てていいんだよ」と貴弘が言った。
「安藤君と飲んできた」
「そう…」と奈央子。
貴弘が席を外した隙に奈央子はパソコンを操作して、西崎にメールを送ろうとした。貴弘はどんどん接近してきた。「あなたと話がしたい。不安でたまらない」
そのメールを送ったことを、貴弘が後ろから見つめていた。
「杉下希美さんですか?新東京住宅会社人事部です」
希美のもとに就職の内定を告げる電話がかかってきた。
希美は野原にその報告をした。そして、就職を機に会社の近くに引っ越すことになるだろうという話をした。慎司はその頃、レストランでバイトをしていた。慎司と希美には同級生から結婚を知らせるメールが届けられていた。
 
 
島へ
慎司はフェリーに乗って島に帰っていた。そこには希美もいた。
「久しぶり」
とふたりは声を掛け合った。
高野は、フェリーが帰ってくると、慎司に声をかけた。
「たまたま同じフェリーやったけん」と慎司。
元気そうやね、と高野。
希美は先に行っていると言って、その場を離れた。
「あの時は東京まで来てくれてありがとう」と慎司は高野に礼を言った。
 
二次会。大学を辞めて有名レストランでアルバイトをしているという慎司に、希美は予約がとれない店だとリアクションをした。
「どんなことをしよる?」と希美。
「ほぼ給仕してるけど、たまに出張サービス」
「出張サービス?」
「料理を届けて、後片付けする」
「自宅にレストランが来てくれるんや」
「何でうちの店知っとるん?」
「知り合いの御夫婦の思い出のお店なんよ。奥さんがそのお店でプロポーズされたんやって」
「うちの店、そういう思い出ある人多いよ」
「成瀬くんがうちの店っていうの初めて聞いた」
希美はそう言った。
 
安藤が希美を訪ねると、島に帰ったと西崎から聞かされる。新しい服を買って浮かれていたという。
「再会したい相手でもいるんじゃないのか?」
安藤は複雑な顔をした。
希美は慎司に「三次会行く?」と聞いたが、あそこ行かん?と別の場所に誘った。
そこは高台にある思い出のベンチだった。慎司は缶コーヒーを買って、希美に渡した。
「大学入ってからどうしとったん?」
「さっき聞いてたと思うけど、大学辞めた。ごめん、杉下本当ごめん。杉下は奨学金譲ってくれたけん、俺大学行けたのに。親父死んでどうでもよくなって、大学にもバイトにも行かなくなった。詐欺みたいなこともした。どうやったら杉下に胸張れるか考えた。やっぱり俺料理人として修行できる店探したいと思って、今そこにいる。杉下には本当に感謝してる。杉下に言われたこと裏切らんようにこれからはなんとかやってく」
「わたし成瀬くんになんて言った?」
「火事のときに励ましてくれた。あの一言に本当に救われた。本当、ごめん!」と慎司は謝った。
「わたし、まったく奨学金のこと気にしてないのに。あんな形で渡すことになっちゃって」
「全然違うふうに思ってた」
「譲ったわけやないの。やけん、シャーペンで5回、ヨカッタネってかちかちやったん」
「バカヤローかとおもった…」
希美は爆笑した。
就職決まった?野望は?と慎司は希美に聞いた。
「成瀬くん変わってないね、成瀬くんのまんまやね」と希美はほっとしたように微笑んだ。
 
 
N作戦2
希美はあくる日、野口夫妻のマンションを訪れていたが、
「野口様がご在宅のときだけお通しするように言われております」と受付で言われてしまった。希美はアパートに帰ると、西崎からの伝言メモのとおりの店に行った。西崎はビールを飲んでいた。希美は西崎にお土産を渡した。
「私の同級生が奈央子さんのお気に入りのレストランでアルバイトしてた」
「世間は狭いな」
「お客さんの家に出張するサービスもあるんだって」と言った。西崎は文芸雑誌を見せた。一次予選を通過していた。
「自分のためじゃない。奈央子のために書いた」
「あんな人好きになれないなんて言ってごめんなさい。不倫は好きじゃないけどさ、暴力とか監禁はひどいって思う。西崎さんの話聞いて心配になって、マンション行ったけど中に入れてもらえなかった」
「なんとかならないのか」
「無理だよ、あのマンションセキュリティ頑丈だし」
「それでも俺は奈央子を助けたい」
 
西崎は酔っ払った希美をおぶって帰った。
「西崎さんは悪くないよ。西崎さんのせいじゃないよ」
希美はそう言った。
「西崎さん、ごめんなさい!」と希美は西崎に謝った。
「そういえば昨日のレストランって頼めばどこの家にも行ってくれるんだろう?」
「まぁ…」
希美は慎司を紹介してくれるように言う。
配達に紛れ込めば奈央子を連れ出せるのではないかという算段だった。希美は紹介を渋るが、西崎は自分が頼むからと頼み込む。
「今度いつ会うんだ?」
「来週。野ばら荘に住んでるって言ったらどれだけボロいか見てみたいって」
 
慎司は持っていくケーキを選んでいた。
慎司が野ばら荘にやってきた。
部屋を訪ねると、希美が迎え入れた。
慎司は選んだケーキを渡した。
「わー、きれい!食べるのもったいないけどあとで食べようね」
安藤が希美に電話をかけたとき、かけ直す、と希美は慌てて電話を切った。男の声がして、安藤は不思議な顔をする。
希美は将棋の盤を見せると、慎司になぜ負けたのか尋ねた。
 
そんなときに、西崎が入ってきた。
「君が成瀬くん?まずは乾杯しよう」
西崎は慎司に誰のために生きてるのか突然尋ねて、慎司が戸惑う。
橋の向こうから助けてと言われたらどうするのか?と聞いたところ、慎司はその状況なら助けると言った。
西崎はN作戦2について慎司に語り始めた。
それは奈央子を助ける計画だった。
 
2014年現在。
高野夫妻は島に帰った。
高野は放火事件くらいしか昔も事件がなかったと今の駐在に話した。墓参りに訪れた高野夫妻は、そこで慎司と再開する。
「慎司…ずっと探しとった」
高野は慎司に声をかけた。
 
希美は野バラ荘を訪れた。訪ねたのは西崎だった。出てきた西崎は微笑んだ。
第7話の感想はここをクリック
N作戦2が始まりそうな気配を感じる第7話でした。これで慎司がこの事件に巻き込まれることになってしまうのだと思うとつらくなりました。
 
また、西崎と奈央子の純愛的なものにも危険を感じながらも胸がときめきました。大学生の希美が、やっと慎司と再会できたことも嬉しかったです。ただ、野口貴弘が怖すぎました。
 
奈央子も奈央子だなと思いますが、貴弘のサイコパス的なところが怖くて冷や冷やしました。
<見逃し動画>第6話 「許されぬ愛…罪人たちの悲しい告白」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第6話の公式あらすじ

“水平線を見たい”という野望を持つ希美(榮倉奈々)は、同じ清掃会社でアルバイトをする安藤(賀来賢人)に、ビルの窓清掃用のゴンドラに乗せてもらい感動して価値観を変えていく。
 
そんな中、希美を訪ねて奈央子(小西真奈美)がアパートにやってくるが、希美は不在。部屋の前で待っているところへ西崎(小出恵介)がやってきて家に招く。そこで、西崎が書いた小説「灼熱バード」を読んだ奈央子は、このモデルが西崎だと気付き、2人の距離が縮まっていく。 一方、成瀬(窪田正孝)は、大学を辞める決意をしてレストランでアルバイトを始める。
 
<出典>Nのために公式

第6話のネタバレはここをクリック
かごの鳥
安藤の取り調べの様子。あの日の様子だった。希美の様子がおかしかったので、マンションの中に入ったら、中は騒然としていたという。
 
「今も警察に?」と希美。
「今年定年になったんよ。やり残したことを片付けようと思ってね…」
希美は高野と会っていた。
「慎司とは連絡とってる?」と高野。
「いえ」
「10年前、慎司と殺人事件の現場に居合わせたね?」
「事件の前に成瀬くんと会った時に有名なレストランでアルバイトしてるって聞きました。私がそのお店の話を野口さんに話さなければ、成瀬くんを巻き込むことはありませんでした」
「君はいつだって成瀬くんを庇うよね…」
「事実を言っているだけです。成瀬くんがあの場にいたのは偶然です」
「仕事辞めたのは何でなん?パートナーとふたりで始めた会社やろ?西崎くんが出所してすぐのことやったよね」
「何か、思い違いをしてるんじゃないですか?あの場に私は偶然いただけで…」
「本当に偶然なのかな?」
高野は言葉を強めて言った。
「さざなみが火事になったときも、そう言ったよね。あの時私はきみが嘘をついてると思った。未成年である君たちを追求するのをためらったこと、今も後悔してるよ。このままにはしておけん」
高野はそういった。
 
2003年。
西崎は奈央子を部屋に招き入れた。
奈央子は希美にあげた貝殻を西崎の家で発見する。
「あの子、恋人はいる?」と奈央子は西崎に尋ねた。
「杉下に、何の用です?」
西崎は、奈央子のために野原に希美は帰りが遅いのかと尋ねていた。野原は就職活動のせいで連日希美は帰りが遅いと答えた。
 
その時、奈央子は西崎が書いた「灼熱バード」を読んでいた。
西崎が部屋に戻ろうとすると、奈央子が外に出た。
奈央子は西崎の袖をまくろうとした。そこにはタバコの押し付けられた痕がある。西崎は慌てて腕を引っ込めた。
「鳥はあなたなんでしょう?」と奈央子は言った。
「かごの中から逃げてきたの?」と。
 
 
今見えている景色
高野は電話に出た。それは新宿南警察署からだった。慎司のことを知っているかという電話だった。高野はつかまった慎司を迎えに来た。
「腹減ってないか?」
高野は慎司を食事に連れてきた。
「オレオレ詐欺やろ?不起訴ですんでよかったなんて思ってるのか。やったらいかんことをやったんよ。金に困ってたのか?」
高野は慎司に金を渡そうとした。
「迷惑かけて、ごめん。高野さんしか頼れる人がおらんかった…」
「まずは食べろや」
慎司は悲しそうにして、食事をした。
 
その頃、希美はどうしてもビルの窓ふきがしたかったが、バイト先で断られていた。
「日曜日、暇?奈央子さんからメール来て」
と、安藤を希美は誘った。
希美はその後安藤に将棋を教えた。
西崎が入ってきたが、邪魔したかと思ってしまった。
「また誘われたのか?」
「将棋のブレーン頼まれたんだよね…」
「あっちもこっちも大変だな」
と西崎は言った。
「そういえば杉下、野口の奥さんってどんな人?」
「控えめで優しくて料理が上手で野口さんのことが好き!」と言った。
コインランドリーに西崎がいると、そこにまた奈央子が訪ねてきた。そして西崎の隣に座った。
「暇なの、私だけだ」
 
西崎は奈央子にガムをあげて、横で本を読み始めた。
希美は野原から渡された年賀状で、早苗の結婚を知った。
「西崎くんのご両親は別れたんだ」と野原。
「お母さんは…」
「亡くなったって。安藤君は、まだ帰ってないよね」
野原は安藤を呼ぶようにいって、希美は安藤にお雑煮を食べるか聞いた。すると安藤がやってきて、希美を初詣に誘った。
希美は安藤と混雑した初詣にやってきた。混雑する中、希美と手をつなぐ安藤だった。
安藤は引越しをする準備をした。
「杉下にはな、明るいところに連れてってやれるような男がいいんだ。罪の共有とかじゃなくてな」と西崎は言った。
「罪の共有?」と安藤は不思議そうな顔をした。
「誰にも知られずに相手の罪を半分背負う、相手にも知られず黙って身を引く。それが杉下の愛なんだって」
「なんだよ、そんなのただの自己満足だろ」
「じゃあ刑務所に入ることになったら?」
「待つ。それでできる限りのことをしてやる」
「お前は本当に正しくて美しいな…」と西崎は微笑んだ。
「安藤!!」
と希美が入ってきた。冷蔵庫を譲ってくれるって本当?と。
 
慎司は大学を退学すると言った。
「これからは将来のことを考えて、全部やり直します」と慎司は教員に言った。
希美は就職活動をしていた。
「罪の共有ね…」と安藤はつぶやいた。
 
そこに希美が帰ってきた。
「何をどう対策していいかわかんなくて」
「最近掃除のバイトは?」
安藤は希美を窓掃除に連れて行く。安藤は免許をとっていた。希美にウエイトをつけると、安藤はゴンドラにのせることにしたのだった。
希美はその景色に感動した。
「今見えてるのは世界のほんの一部なんだな」と安藤は言った。
「どれだけ広いか楽しみだな」
強い風が吹いたときに安藤の腕につかまった。
「つかまってていい?」と希美。
「こんなところあたし一人じゃ来られなかった。ありがとう、安藤」
安藤は得意げに微笑んだ。
野原に「世界は広いんだなと思った」と希美は言った。
「苦労は忘れるのがいちばんだよ」と野原は言った。
 
 
陰りのない場所
慎司はレストランでバイトをすることになった。いよいよ安藤が野原荘から去ることになった。明るい方に向かっていた、陰りのない場所へと歩き出していたはずだった。
 
「安藤、希望の部署に就職できたんだって」
「杉下はブレーン続けてんのか?」
希美に貴弘はブレーンを依頼し続けていた。
「ちょっと子供っぽいよね」と呆れた顔を西崎に向けた。
そのとき、奈央子が現れた。
「希美ちゃん。近くまできたから…」
希美は奈央子を部屋に招き入れた。
「最近、ふたりで遊びに来てくれないね」
「安藤、仕事に慣れるまでは気がぬけないって…」
「希美ちゃんも就職活動忙しそうだもんね」
「私も頑張らないと」
「応援するね。就職のこと主人に相談してる?お茶なら外で飲まない?」
奈央子は希美を外へと連れ出した。
 
その夜。安藤が来ていた。
希美は不採用ばかりだった。
そのとき、希美のもとに奈央子からあの店で見たドレッサーが届けられた。希美はドレッサーを見て悲しそうな顔をする。
「こんな立派なもの…」と奈央子に遠慮の電話を入れた。
「大切に使いますね」
「迷惑だって言えば?」と安藤が言った。
希美はドレッサーが気になって眠れなくなってしまった。
 
西崎が帰ると、そこにまた奈央子が来ていた。
西崎は一旦無視して部屋に入るが、奈央子を気にして再び部屋に招き入れた。
「希美ちゃんはいつも遅いの?」
「だいたいは…」
「希美ちゃんが欲しいモノって何?」
「杉下本人に聞いたらどうですか?」
「あの子、本当のことは言わないもの。私の主人もそう…」
奈央子はそうつぶやいた。奈央子は西崎の袖をまたまくろうとした。
「言葉じゃ言えないような気持ちになったことはある?言葉にできないほどの気持ちをぶつけられたことはある?」
奈央子は突然服を脱ぐと、体の痣を見せた。
「これは彼の気持ちを受け止めた印なの」
「間違ってる。暴力を愛という言葉に置き換えて慰めてるだけだ!!」
「あなたはどうして逃げてきたの?」
奈央子は西崎の服に手をかけた。
「あなたを愛してくれたのは誰?」
「母親」
奈央子は西崎の頭を撫でて、身体を舐めた。
 
 
奈央子の異変
三羽商事は油田から撤退していた。
野口貴弘がプロジェクトリーダーだった。
最近奈央子とは会っていないことを希美は電話で安藤に告げた。
安藤は奈央子に連絡するように言った。
そんな折、会社のメールに野口奈央子が不倫しているというメールが届けられる。
西崎は奈央子と関係を持っていた。希美は奈央子に電話をしたが、現在使われていないというアナウンスが流れてしまった。
希美と安藤は野口のマンションにやってきた。ドアには外からチェーンがかけられていて、希美は怪しんだ。
「どうして携帯解約しちゃったんですか?」
と希美が聞くと、奈央子は家にいるだけだからと言った。奈央子は突然希美と話している時に震えだして、貴弘に連れられて部屋に連れて行かれてしまった。
「これからも奈央子の話し相手になってくれないか」と貴弘は言った。
「君たちに話しておきたいことがある。ラウンジで話そう」と貴弘は希美と安藤を連れてラウンジへ向かった。
 
2014年。
希美のもとにメールが届く。それは安藤からだった。
安藤は高野に「外からドアチェーンがかけられていました」と言った。
「ドアチェーンはしっかりかかっていたはずです。だから誰も外に出られなくてあんなことに…」と安藤が高野に説明をした。
 
希美のもとへ待ち合わせしていた安藤がやってくる。雨が降っていた。
「逃げないで聞いて。警察には言わなかったこと話すから、杉下も話して。あの日、西崎さんはあの部屋から奈央子さんを連れ出そうとしてたんじゃないの?本当のこと知りたい。10年前の杉下にもう一度あって、これからは一緒に、あの日、事件の日に渡そうと思ってた。結婚してくれって言うつもりだった」
安藤は指輪を取り出した。
 
希美は高野を家に招いた。
「話しておきたいことって?」
「信じてもらえないかもしれませんが、3年前に胃がんの手術をしました。再発して通院しています」
「ガン?」
「仕事を辞めたのは、体が動くうちに身辺整理をしておきたかったんです」
「希美ちゃん、病状は重いんよね」
「余命宣告受けました…もって1年だそうです。こうして高野さんとお話できるうちにわたしが知っていること全てお話します…2004年あの日に何があったのか」
 
残された時間をあなたを守るために使いたい。あなたがこれから幸せであるように。
第6話の感想はここをクリック
今回は本当に激動の回でした。奈央子と西崎の関係にも動きがありました。
 
2人とも傷があり、それを慰め合う関係になっていてこれからの展開から目が離せません。
 
また、希美の余命が幾ばくもないというのも衝撃展開でした。
 
安藤との関係はどうなるのか?慎司とはまた会えるのか?
 
片時も目を離せないドラマだなと思います!
<見逃し動画>第5話 「沖縄の夜新たな恋から歯車が狂い出す」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第5話の公式あらすじ

希美(榮倉奈々)は野バラ荘を守るため、安藤(賀来賢人)と西崎(小出恵介)と共に企てたN作戦を遂行しようと、野口(徳井義実)が行っているサンゴを守るボランティアに安藤とエントリーする。2人は、野口と奈央子(小西真奈美)が顔見知りのボランティアたちと話をしているため、なかなか近づけないでいたが、奈央子がスキューバーダイビングの初心者で溺れてしまい、2人が助けたことで、そのお礼にと夕食に誘われて夫妻と急接近する。
 
一方、成瀬(窪田正孝)は、罪悪感を感じながらも友人から紹介された詐欺の受け子を続けていた。
 
<出典>Nのために公式

第5話のネタバレはここをクリック
野口夫妻に近づこう
2003年。
 
ボランティアのために沖縄にやってきた希美と安藤。野口夫妻との接点を探す。希美と安藤は二人で一つの部屋に泊まることになる。
「まぁいいよね、安く済むし」と言った。
安藤は西崎に電話をして、ひと部屋しかないことを苦情を言った。
「仮に口説く気があるとしたら自分で口説くから!」と西崎に文句をいって電話を切った。
希美と安藤は野口夫妻に話しかけに行こうとする。
「安藤、会社の話ふってよ」と希美はけしかけた。それだと不自然なので2人は将棋をさしてみたが、うまくいかなかった。
野口貴弘は奈央子がライセンスをとったばかりで怯えていたので、「ここで待っていてもいいんだぞ」と優しく話しかけていた。そこを希美と安藤が話しかけ、「よかったら初心者コースで一緒に潜りませんか?と誘った。
「大丈夫、おれもついてる」と貴弘。
希美たちはみんなでダイビングをすることになった。途中、奈央子は水中でパニックを起こし、貴弘の手を振り切って水面に上がった。安藤は奈央子を助けた。
「急に苦しくなって…」と奈央子。
「怖いと思うから怖いんだよ。助けてくれてありがとう」と貴弘は、希美と安藤にお礼を言った。
貴弘はお礼にと、希美と安藤を食事に誘った。
「せっかく知り合えたんだから、このあと一局どうかな?」と貴弘は希美と安藤を将棋に誘った。
「ふたりで来てるのに悪いわよ」と奈央子。
「全然いいんです!」と希美と安藤は声を合わせた。そして希美は安藤の手を取ると、
「彼も将棋が大好きですから」と希美は微笑んだ。
「実は君たちが将棋をさしてるのをみて。若いのに珍しいよね?ここはひとつ男同士の勝負をしようじゃないか」
と貴弘が言った。
「ごめんなさいね、主人が無理にいって…」と奈央子は希美に謝った。
奈央子は希美に、安藤と結婚したいのかと尋ねた。
「おふたりを見てて幸せそうだなと思いました」と希美。
「彼がいないと何もできないのよね…」と奈央子は言った。希美と奈央子が、安藤と貴弘のもとに戻ると、貴弘は将棋の戦いに敗れていた。
「本当に覚えたてか?もう一局」と貴弘が言った。
その夜。安藤は酔っ払ってしまっていて、部屋に帰ると希美にキスしてしまう。
「何もしない!何も」
そう言って、安藤は慌てて離れたところに行って眠ってしまった。希美は呆然とした。
翌朝。希美は隣からいなくなっていた。希美は海辺にいた。
「杉下、昨日はごめん」
「酔っ払ってたね。ねえ、安藤が住んでた島は水平線見えた?」
「水平線?」
「私の住んでた島は見えなかった。他の島に取り囲まれてるって感じで…」
「俺の島もそうだよ」
「端から端まで水平線っていうの見てみたいよね」
希美はそう言った。すると電話がかかってきた。それは奈央子からだった。
「改めてお礼がしたいの。日曜日はどう?安藤君にも伝えてね。ふたりで来てね」
希美と安藤は喜んだ。
 
帰宅後。
「安藤は作戦から外れた方がいいと思う」
希美はそう言った。
「何で?俺を誘ったの、杉下だろ?」
「だって、安藤が会社に就職してもし野口さんの部下になったらミドリビルのことは聞けなくなる。もしそうなったら…」
「考え過ぎだって」
「あんたはバカ正直っていうか…」
希美は安藤を巻き込まないようにしようとした。
「ミドリビルのことは杉下が聞き出せよ」と希美は言った。
野原が花火を持ってやってきて、花火に誘った。西崎は火が嫌いだという理由で断った。
希美と安藤は花火をする。
 
 
罪の共有
その頃、慎司は闇バイトに手を染めていた。
それは詐欺の受け子だった。慎司は丁重に謝る女性から、金を渡された。
そしてそれをコインロッカーに入れた。
「これ、詐欺じゃないのか?」と友人に言った。
慎司はアパートの家賃を滞納していて困っていた。希美のもとに早苗から着信が入ったが、希美は電話に出なかった。
「希美ちゃん、電話ちょうだいって何度も言うやない。どうしても相談したいことがあって…」
 
あくる日。希美と安藤は野口家を訪れた。
手料理を食べたり、将棋を打ったりした。
「あの人、女性と勝負事しないの」
「女の人に負けるの嫌なんじゃないですか?」と希美は言った。
安藤と希美は、野原荘に帰るかと思うと下界に降りてきた感じだねと言った。
安藤は希美をどこか寄るかと誘うが、それとなく避けられてしまった。
希美は西崎にとある相談をしようとする。
「野口さんにお礼の手紙を書こうと思うの。ミドリビルのことを聞こうと思うんだけど、どんなふうに書けば怪しまれないかな?」と希美は言った。任せろ、と西崎。
「奈央子さんとはずいぶん仲良くなったよ」
希美は奈央子の雑誌記事を見せた。
「読者モデルやってるんだよ。すごいよね」
その頃、希美の部屋に早苗がやってきていた。希美ははっと息を呑む。
「大事な話やけん、聞いて欲しいんよ」
早苗はドアノブを揺らした。
「希美ちゃん、ママ、なんかお腹痛くなってきた。東京初めてやけん、疲れちゃった」
「声でわかるやろ?仮病や」と西崎。
そこへ野原がやってきた様子だ。
「大家の野原です」
「お世話になっております。希美は?」
「留守ですよ」と野原が言った。
「あとは、じいさんがうまくやってくれること祈ろう」
と西崎は希美に言った。
「お母さんに会いたくないわけやないの。でも、島のときの私に引き戻されそうで…あの頃に戻りたくない…」
「誰の助けも借りないつもりか?」
「助けてって思った人はいる…でも言えなくて」
「そいつとか?罪の共有」
「罪の共有…」
「今どこで何してる?」
「元気で幸せにしてたらええな…」
希美は慎司を思い出して涙を流した。
 
慎司はその頃、希美の野望が書かれたノートを読んでいた。
 
高野は夏恵に「ちがう病院かかろうか?」と声をかけた。
「なっちゃん、ひとりのときなんかいつも考えとるよな?病気のことやなくて、なんか…別のこと」と言った。
 
 
N作戦の成功?
野口奈央子は貴弘に手紙を渡す。それは希美からのお礼の手紙だった。貴弘はその手紙をじっくりと読んだ。
「なんて?」と奈央子は手紙の内容を気にした。
「ただの礼状だよ」
貴弘は中身を奈央子には見せることなく、希美に電話をかけた。
「いいんだ、できれば会って話がしたいんだけど…」と貴弘は電話しながら部屋に入ってしまった。奈央子は寂しそうな顔をした。
 
希美は後日、貴弘のもとを訪れていた。部屋ではなくマンションの中の別の場所だった。
「野口喜一郎は僕の父だ。都市計画が進んでるって話も父から聞いてる。どっちにしろ、父は売却しないよ。ミドリビルも安泰だ。君たちのアパートも」
「大家さん、喜びます」
「この話、安藤君には内緒なんだね。どうして?」
「安藤は野口さんと同じ会社に就職するのに、何だか心苦しいなと思って」
「彼抜きで会えてよかった。僕も安藤君に内緒で君にお願いがあるんだ…」
その様子を奈央子は遠くからじっと見ていた。
 
「ミドリビル、売らないって?」
野原が言った。
「誰から聞いたの?」
「旅行先で聞いた人がたまたま知ってたの」
「早速報告しないと…」
と野原は仏壇に手を合わせた。
 
「N作戦の成功を祝して乾杯!」
西崎たちは部屋で祝杯を上げていた。
「聞きたいことを全部教えてくれた」
と希美は言った。
「俺たちは何かを成し遂げたわけじゃない。
野原のじいさんを安心させただけだ。
だが、俺一人では野原荘を守ることはできなかった。乾杯!」と西崎。
西崎はこんなにうまくいくとはな、と言った。
「安藤はずるい手使わないの」と希美は言った。
「奈央子さんのタンクのバルブ、少し締めたの、私」
と希美は西崎に打ち明けた。
「それでお近づきになれたというわけか…」
「平気で嘘ついたりしてもなんとも思わないの、父も母もわたしもそういう人間なのかな?」
「親は親。子供は子供さ」と西崎は言った。
 
希美は弟から電話がかかってきた。
「お母さん、相談したいことあって東京まで行ったけど、留守やったって愚痴っとったよ。母さん再婚したんよ」
「え、誰と?」
「ずっと面倒見てくれてた人おったやろ?」
「民生委員の…。相談ってそのことやったんだ」
「聞いてない?あんまり島に帰らんの?妙な噂聞いてん。成瀬さんのことで。大学全然行ってないって。やめたとかやないよね?」
 
慎司は相変わらず金をだまし取るバイトを続けていた。しかし慎司は罪の意識に苛まれていて、持ち主に金を返そうとしてしまう。
「まともな金じゃねえだろ、これ」と友人に言った。
「金欲しいんだろ?今更何なんだよ」
そこにやってきたのは警察だった。友人は慎司が持っていた封筒に入っていた札束を奪って逃げようとしたが捕まった。
 
野原荘に立っていたのは、奈央子だった。
大雨の中立っている奈央子の横を西崎が通りかかる。
 
 
不穏な動き
2014年。
安藤が野原荘にやってきた。
「覚えててくれたんだね」と安藤は野原に声をかけた。
「日本に帰ってたんだな」と西崎が部屋から顔を出した。
「10年前に戻ったみたいだ」と安藤が言った。
「きみが力になってくれたから、たった10年で出てこられた」と西崎が言った。
「話があって来た」と安藤。
「事件のことだろう?なら断る。俺は誰とも関わらない。君ともだ」と安藤は言った。
 
高野は夏恵と診察に訪れていた。
高野は医師から話を聞いた。
「言葉がでなくなってから14年…これほど症状が改善しない患者さんは初めてです。抑圧を感じてるんですね。直そうというプレッシャーが逆効果になってるんですね。今の夏恵さんを受け入れて生きていくのもひとつの道かもしれません」と言われてしまった。
「何で妻がこんなことになったんか、何で自分だけがなんにも知らないままおるんか…」と高野は言った。
そんな高野の前に現れたのは、安藤だった。
「あれから杉下と西崎さんに会いました。西崎さんは殺してないと思います。西崎さんは極度に火を恐れていました。火のついた燭台を手にできるわけがありません」
 
希美は郵便物を受け取っていた。
それは西崎からだった。
慌てて開封するとそこに入っていたのは現金だった。添えられていた手紙には謝罪の文面が書かれていた。
そんなときにインターフォンが鳴る。モニターに映し出されていたのは高野だった。
第5話の感想はここをクリック
ようやく安藤と希美が野口夫妻に接近できました。安藤が希美と急接近するシーンはなんだかキュンとしました。
 
しかし、不穏な気配も近づいてます。ホントにこのまま平和にN作戦は終わるのかな?と思いました。
<見逃し動画>第4話 「被害者Nと出会った日…すれ違う2人」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第4話の公式あらすじ

希美(榮倉奈々)は、不動産屋から「野バラ荘を売って欲しい」としつこく迫られ困っている大家の野原(織本順吉)のため、野バラ荘を守ろうと安藤(賀来賢人)と西崎(小出恵介)と共に“N作戦”を企てる。 野バラ荘を売って欲しいと言われる要因はある都市計画だった。その計画が中止になれば、野バラ荘も売らずに済むと考えた3人は、都市計画に反対しているみどりビルの持ち主・野口家一族の動向を探るため、長男の野口貴弘(徳井義実)が開催するプロジェクトのパーティーに参加する。
 
一方、高校の同窓会のため帰郷した希美は、成瀬(窪田正孝)の父・周平(モロ師岡)が急死したことを知る。高野(三浦友和)に慰められる成瀬だったが、大学にも行かなくなってしまい…。
 
<出典>Nのために公式

第4話のネタバレはここをクリック
罪の共有
2014年。
高野は、再びスカイローズ事件のことを調べに弁護士のもとを訪れていた。
「しかし犯行を目撃した人は誰もいなかった。自白しなければ事件は解決しなかった」と弁護士は言った。
「その自白は信用に足るものでしたか?」と高野が尋ねた。
「もちろん。本人の言い分をしっかり聞きました。あくまでも自分がやったと言い張るんでね」と弁護士は言った。
「どうして終わった事件を調べてるんですか?」
「半年ほど前でしたか。この事件に知り合いが二人関わってることを知りました。成瀬慎司と杉下希美は、別の事件にも関わっています。その事件を担当しておりました」
「未解決なんですか?」
「はい」
高野は事件の調書を今一度見直した。
 
杉下希美の取り調べの様子と成瀬慎司の取り調べの様子。
「安藤と二人で野口さんの自宅に招かれていました」と希美。
「野口さん御夫妻は、面識がありません」
と、慎司。
「野口さんが来る前、将棋をしていました。リビングで起こったことにすぐには気づきませんでした。大きな物音がしたので書斎を出ると、そこに西崎さんがいて、驚いて声が出そうになりました。西崎さんが以前から奈央子さんと知り合いだったこと、あとで知りました」
「マンションの約束の時間のすこし前について、エントランスの受付で取次お願いしました」
「リビングの横に野口さんと直子さんが血を流して倒れていました」
「応答がないので様子がおかしいと思ったんですが、インターフォンに出た女性にいきなり助けを求められました」
 
「成瀬くん!助けて!成瀬くん!」
 
「偶然でした。高校の同級生の杉下さんでした」
「でも…、私にはどうしたらいいかわかりませんでした」
 
高野は偶然のはずはないと思っていた。二人がそこに居合わせたのは必然のはずだった。
 
 
西崎の小説
「西崎さんには会った?成瀬くんには?」
安藤は希美と食事に訪れていた。
「ううん、あれから誰にも会ってない」
「もういいんじゃないかな?西崎さんも出てきたし、事件はもう終わったんだ」
「安藤は?忘れられる?私は忘れられないよ。ずっと忘れられないと思う。高野さんが来たんだよね?」
「事件について聞かしてくれって。成瀬の行方を探してるみたいだった。そのうち杉下のところにも来るんじゃないかな?」
「でも…こうして昔の友達に会えるのは嬉しいね。安藤が元気そうでよかった。あんな事件が起きて、将来に影響出たらやだなって思ってた。安藤は何も悪くないもん…」
「だけど、俺があの場にいなかったらあんなことにはならなかった…、ふたりは死んだりしなかった…西崎さんも…」
「やめてよ!もう!せっかく久しぶりに会えたのに…」
そう言って希美は店を去ってしまった。
 
2002年。
希美は居酒屋でバイトしていた。
そこで、東京湾クリーン大作戦というチラシをもらった。ダイビングのライセンスは会社持ちなのだそうだ。
希美は野ばら荘に帰ってきたが、野原のもとへは立ち退きの勧誘が来ていた。
「おじいちゃん、アパート売らないって言ってるじゃないですか。迷惑だから帰ってくださいって言ってるんです」
と、希美は立ち退き業者を追い返した。
「私の大事な家だから売らないよ」と野原は言った。
「ここがなくなったら、私の人生終わったも同じだ」
希美は肉じゃがを作っていた。そこに西崎と安藤も来ていた。
「さて、今日集まったのは他でもない」
西崎は書いていた小説を安藤と希美に見せていた。
「これは愛の話だ」と言った。
安藤に宅配便が届き、去った。
「選考委員の人が愛を理解できないんじゃなくて、選考委員の人が考えた愛がちがったんだよ」
「杉下にとっての愛ってなに?愛といっても究極の愛」
「罪の共有…」
「共有?」
「共犯じゃなくて、共有。誰にも知られずに相手の罪を自分が半分引き受けること。誰にもっていうのはもちろん、相手にも。罪を引受黙って身を引く」
「肉!!!」
と安藤が戻ってきた。宅急便は肉だった。
希美は肉を切っていた。
希美はガスコンロの火をつけたが、それに西崎が怯えた。
「火を消せ!!いいから火を消せ!!!」
西崎は怖がっていた。
過去になにかあるようだった。
西崎はその夜悪夢にうなされた。
その頃、寝ていると希美の携帯が鳴る。
「はい」
「希美ちゃん?ママやけど、元気でやりよんの?」
「今何時やと思ってんの?」
「私ちゃんと働いているよ。民生委員の方がご飯連れてってくれるの」と言った。
「もう寝てええ?明日早いんよ」
「ねえそばに男の人がおるんやないの?」
「おらん!寝たいだけ!!」
「希美ちゃん、ママが邪魔?」
「私には私の生活があるんよ。もう夜中に電話してこんといて」
希美は電話を切ると、カバンの中からチケットを取り出して眺めた。
 
希美は校内で西崎の小説を読んでいた。
そこに安藤がやってきた。
「安藤は今彼女いる?」
「チャラチャラ遊んでらんないの。杉下は男いるんだろ?」
「いないよ。毎日バイトで忙しいの」
「でも結構朝帰りしてるだろ」
「ビルの清掃のバイトしてるの」
「居酒屋でもバイトしてなかった?」
「何で知ってるの?」
「何でそんなバイトしてんの?」
「親にも誰にも頼りたくないの」
そう希美は言った。
「杉下は何になりたいの?」
「今いるところより高いところに行きたい。
約束したから…」
「誰と?」
安藤が聞くと、希美ははぐらかした。
 
 
同窓会
希美は野原のもとに余ったおかずを持っていった
野原は希美に手紙を渡す。それは同窓会の知らせだった。
「会いたい人はいるけど、来るのかな?」と言った。
「会えるといいね…」と野原は言った。
 
希美はフェリーに乗った。
島に帰ると、希美は港で働く早苗を見る。
希美の携帯が鳴る。
「成瀬くんのお父さんが亡くなったんよ」
同窓会が中止になるかもしれないとのことだった。
 
慎司は周平が死んだと知らせを受けて、走って実家に帰った。慎司に心配をかけまいと具合が悪いことを隠していたらしい。慎司は泣いた。
高野夫妻も駆けつけていた。
希美は葬儀に出席して、焼香をし、慎司に深々とお辞儀した。高野は見つめ合う二人を見守った。
 
高野は帰り道、夏恵に「なんかあったんか、周平さんと」と話しかけたが、夏恵はただ微笑むだけだった。
 
次の日、高野は慎司のもとを訪れた。
「大変やったな」と言った。
「父さん、いろんなところからお金借りてたんやね」と高野。
「お父さんあれからちょくちょく仕事変えてな…大丈夫か?」
「ああ、借金?生命保険おりたからそれで全部返せると思う…」
「お前のこれからのことや」
「なんとかなるよ」
「今、何年生やっけ?」
「2年」
「どうや?」
「現実見たって感じよ」
「島を出た奴はみんなそう言うよな。何するん?」
「雇ってくれるところがあればそこでいいよ」
「さざなみ継ぐつもりやったんよな。放火事件も解決できんまんまやしな」
と、高野が言う。
「犯人は、見つからんのやないかって県警のひと言ってた」と慎司。
「犯人が出頭してくれれば話は別やろうけど」と、高野。
「もう島には帰らんと思う」
そう慎司は言った。
 
2003年。
安藤は内定の知らせをもらったと言っていた。倍率100倍らしい。三羽商事だった。
「杉下、お前が帰ってくるのを待っていた。野バラ荘がいよいよ危なくなってきた。新しい街ができるというわけだ。そこで、例のN作戦を実行したいと思う。今日集まってもらったのは、そのためだ」
西崎たちは話し合いを始めた。
「そこの持ち主の野口喜一郎氏も建設に反対しているらしい。野口家の動向を探ればうまくいくかもしれない。喜一郎はなかなか出てこないが、長男の野口貴弘氏は社交家だ」
「その人と仲良くなればいいんだ!!」と希美。
「途上国に小学校たてたり、珊瑚を守ったりしてるようだ
「ボランティアが趣味?」
「社会に貢献してまーす!って言いたいんだろう、じゃなきゃここまでブログに書くかよ」と安藤。
「私のバイト先もボランティアに力入れてるよ。東京湾掃除したり、珊瑚守ったりしてる。そこからなんとかなるかもしれない!」
しかし、安藤は乗り気ではなかった。
「守ってあげようよ」と希美は言った。
希美が席を外した、
「何でじいさんにそこまでするんだ?」と安藤が尋ねると、西崎は「俺には帰る家がないからな」と言った。
「杉下もだ。高校の頃、愛人を連れ込んで追い出された」
「だからあんなにひとりで頑張ってんのか」
「誰にも頼らずにね」
「あいつ、西崎さんにはいろんなこと話すんだな」
「いや、じいさんに話してるのを俺がまた聞きしただけだ」と言った。
「たまには付き合えよ、安藤君」と言った。
 
希美たちはスタートアップのイベントにやってきた。そこで野口貴弘を探していた。するとそこに現れたのは野口貴弘と奈央子夫妻だった。
「あれが嫁か…」
「きれい…」
西崎がまっすぐに彼らの元へと向かった。
西崎は探りを入れると戻ってきた。
「今度のボランティア活動には野口氏も参加するそうだ。そこで改めてお近づきになるというのは?」と西崎が提案した。わざわざ沖縄?と安藤はまた乗り気ではなかった。
しかし、希美のバイト先でダイビングのライセンスを取ることができるので、希美は安藤をビル掃除のバイトに誘うのだった。
「野口とひとつくらい共通の趣味を持っていたほうがいいんじゃないか?」
西崎が持ってきた野口貴弘の名刺には、三羽商事の文字があった。三羽商事は安藤の就職先だった。
「まじか!これ」と安藤は言った。
「それと、杉下は将棋の腕を磨いておけ」と西崎。野口貴弘の趣味の欄に将棋の文字があった。
「ついに将棋が役立つ日が来たか…」と希美が言った。
 
希美と安藤はダイビングのライセンスをとる講習を受けた。
「杉下と西崎さんといると、無駄な時間も悪くないなと思うんだよね」と安藤は言った。
安藤は希美に好意を抱き始めていた。
高いところに行きたい、と希美は安藤に話した。
「飲み行く?」と安藤は言った。
「いいよ。じゃあ、焼き鳥食べたい」
「おお!いいね!」と安藤。
すると希美は歩道橋の上に慎司のような人物を見かけた。
「成瀬くん!!」と叫んだが、慎司には聞こえなかった。希美は安藤の誘いを断って走ってしまった。
その夜、夜道を歩く希美の携帯が鳴り、出ると安藤だった。
「杉下、さっき大丈夫?」
「あ、ごめん」
「なんか慌ててたし…」
「慌ててないよ」
「杉下が追いかけたのって知り合い?」
「同級生。人口少ないからさ、いやでも一緒になっちゃうんだよね。え、何?」
「いや、別に、じゃ」安藤はそう言って電話を切った。
慎司はスロットをしていたが、そこに同級生がやってきた。
「お前親父来てから学校来なくね?遺産とかあんの?お前スロット売ってる場合かよ」と言った。
慎司は同級生にいいバイトを紹介してやるよと言われる。
 
N作戦に西崎は行かないと言った。
「日に焼けたくないんだ…」と西崎は言った。希美は楽しみにしてるはずだと言った。
「君と杉下はよく似てる。現実世界に夢を見てる。俺は二人を見てるのが好きだよ。現実もそう悪くないかなと思えるからな」と言った。
慎司は闇バイトの現場に来ていた。
希美と安藤は空港に来ていた。
第4話の感想はここをクリック
慎司と希美の運命が揺れ、そして歩む道も分かれてきたと実感する回となりました。
 
その2人が今後再び巡り合うのは一体いつになるのでしょう?また、野口夫妻も登場して、ますます事件へ歯車が動き出した感があります。
 
安藤が希美に好意を抱き始めたのも気になります。
<見逃し動画>第3話 「反撃開始舞台は東京へ! 運命の出会い」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第3話の公式あらすじ

2000年香川県青景島。成瀬(窪田正孝)は優遇された奨学金制度に受かり、東京の大学に進学することが決まる。一方、希美(榮倉奈々)は、奨学金制度に1つも受かることが出来なかったため就職するか悩む中、隠していた進学の資料が母・早苗(山本未來)に見つかってしまい「1人にしないで!」と懇願される。進学を諦めようと考えていた時、成瀬のメッセージからあることを決意し、進学を反対する父・晋(光石研)の元に向かう。そんな中、高野(三浦友和)は、さざなみの火災で成瀬を助け出した際に声が出なくなってしまった妻・夏恵(原日出子)のために、放火した犯人を探しだそうと奔走する。
 
2014年東京。安藤(賀来賢人)から真相を聞き出そうとした高野だったが、西崎(小出恵介)同様にはぐらかされてしまう。その後、希美、安藤、西崎の3人が暮らしていた野バラ荘の大家・野原(織本順吉)の元を訪れると…。
 
<出典>Nのために公式

第3話のネタバレはここをクリック
杉下希美にとってのN
2004年から10年。
高野は安藤と会っていた。
「海外赴任が終わったら結婚するつもりでいました」
と安藤は言った。
「お付き合いしていたんですか?」
「ああ、いえいえ、ただの友達です。でもいきなり結婚したいって言うくらい彼女のことが好きでした。あれから杉下とは疎遠になってしまいました。昔のように元気でやってるといいですけど…それでは…」と安藤がその場を立ち去ろうとすると、高野はそんな安藤を止めた。
 
「杉下さんにとってのNは誰やったんでしょう?」
「言わなきゃ、いけませんか?」
「事件の後、西崎さんを助けたのはあなた自身腑に落ちないことがあったからやないですか?西崎さんは誰も殺していない…違いますか?」
「あなた、事件となんの関係があるんですか?一体誰なんですか?」
何者でもない…ただ真実が知りたかった…
 
 
行方不明
高野は、杉下希美の職場にも電話をかけていた。
「やめた?いつです?古い知り合いです…。杉下さんに会って聞きたいことがありまして」
「杉下がやめた理由、なにかご存知ないでしょうか…」と逆に聞かれる高野。
「え?」
「杉下とは長い間仕事をしてきました。ちゃんとした理由もなく仕事をやめるような人間じゃないんです。なにか込み入った事情があるんじゃないかと気になってしまって」
「ちょっと…心当たりありません。杉下さんの連絡先ご存知ないでしょうか?」
「ええ、でも教えるわけには…」
「個人情報ですもんね…」
 
そう言って高野は電話を切った。
さざなみが焼け落ちて14年。放火事件は未解決のまま時効まで1年を切っていた。
 
 
希美の決意
2000年。
高野は妻である夏恵の見舞いに訪れていた。
夏恵はさざなみの火事のショックのあまり声が出なくなってしまっていた。
「無理せん無理せん」
夏恵は高野にホワイトボードで筆談した。
「ねむくてたまらん。あなたと話したいのに」
夏恵はそう書いた。医師の見立てによると、もう2ヶ月も心因性のために声が出なくなっていた。
 
その頃、慎司は奨学金の対象者に選ばれていた。県でたったひとりの快挙だったが、慎司は複雑な顔をした。クラスから祝福されていたが、希美は振り向きもしなかった。そしてシャーペンを5回ノックした。
バカヤロウ、ヒキョウモノ…、慎司はそのノックの意味を考えていた。
 
希美は民生委員の人と話している早苗が生き生きしている姿を見た。
。早苗は働いてみたいと話していた。希美はそんな生き生きとした早苗の姿に感心する。
「希美ちゃんもいつかはこの家を出ていくんやし…」と民生委員が言ったが、早苗は途端に顔を曇らせて、希美の手を握ると、一人にしないでほしいと言った。
「ママを悲しませんやろ?」
と聞かれた希美は複雑な顔をした。
 
その頃、周平は都会は金がかかるぞと言った。高野も、奨学金に選ばれたお祝いに鯛を持ってきていた。周平は、なかなか新しい職場に定着しなかった。雇われで働くのが向いていないと言った。
「次から次へ仕事やめたらあかんよ」と高野は言った。
「なっちゃんにもすまんことしたな…」と周平。
「駐在の女房なら当たり前のことをしたまでや。犯人必ず捕まえるから」
そういう高野に、慎司は複雑な表情を浮かべた。
「親父さん、元気ないな。慎司は少し落ち着いたんか?さざなみのことやけどな…、やったんは、島の人間やろ。焼け跡からオイルの空き缶が見つかった。あの火事が起こる何日
か前に杉下さんの家の前にもオイルがまかれてた」
「俺が燃やしたって噂になっとるんよね?」
と、慎司。
高野は慎司とともにベランダに出た。
「お前、夜中にそのへんうろうろしとったやろ。やけん、そんなこと言われる」
「ただの散歩やって」
「どこうろうろしとったんぞ?コンビニもないのに…なぁ、まだ話してないことがあるんなら、教えてくれや。あんとき、希美ちゃんがお前と一緒にいたって言ったんは…」
「一緒におった。高野さん、俺がやったって疑っとるん?」
「お前がなんか…大事なこと知っとって、黙っとるんやないかと思った。ここで逃がしたら、またいつか同じことが起こる」
「もう忘れたい。おれも父さんも火事で全部なくした…話してないこととかないよ…」
そう言って慎司は家に引っ込んだ。
 
高野は家に帰ると眠っている夏恵に声をかけた。どうしても慎司と希美のことが気になっていた。
 
校内で希美を見かけた慎司は声をかけようとする。希美は就職のパンフレットを見ていた。慎司は見なかったことにしてその場を立ち去った。
慎司はフェリーのチケットを買うと高松港まで向かった。
 
希美が帰ると、早苗が希美が書いた入学願書を全てビリビリに破っていた。
「お母さんごめん、今まで嘘ついとった。私ここを出たい。お母さんに内緒でバイトもしとる」
そう言うと、早苗はふらふらと部屋を出て、棚で扉を開かないようにした。
「ちょっと、開けてよ!」
「ママ、ここで生まれて育ったんやもん。ママ、希美ちゃんや洋ちゃんのためにやりたいこと我慢してきたんよ。ちょっとくらいママのこと考えてくれたって…」
「お願い…開けて…」
「希美ちゃんだけなんよ…」
こうして朝になっても扉は開けられなかった。希美は目を覚ますと、ビリビリになった願書を拾い集めた。そして全てゴミ箱に入れた。希美はフェリーのチケットを見つけた。これは以前慎司から託されたもので、チケットの裏には「ガンバレ!N」と書かれていた。希美にとってこのチケットだけが救いだった。「下は見ない…上を見る…上に行く…」とつぶやいた。
「希美ちゃん、ご飯食べる?」
早苗が翌朝声をかけながら部屋に入ると、そこに希美の姿はなかった。希美はビーサンで外へ脱出し、晋のもとへ。
「おう、何しにきた?今仕事中やけん、あとでええか?」
「今話したいんです」
「あとにしてくれ」
「お父さん、あたしやっぱり大学に行きたいんです」
「ほう、そうか」
「希美ちゃん、ちょっといい?あとじゃだめかな?」
と愛人が声をかけてきた。
「お父さんは、大学を出た人間が嫌いなんですよね?いい大学出ても俺より年収低い奴がいっぱいおるって言いましたよね?」
「ちょっと待て、希美」
「努力すれば大卒のやつらを見返してやれるって言いよりましたよね?わたしもそう思います!人間学歴やないなって思います。お父さんが家族を捨ててこの人と一緒になりたい気持ちもわかります。努力をしてる人には負けて当然です」
「何言いよるんや!!何の冗談や!ほんまに」
周りの晋の職場の人々もざわつき始めた。
「だけど私は!」
希美はその場に土下座した。
「大学に行きたいんです!狭い世界で生きてきたけぇ、上に行きたいんです。高いところに行きたいんです。大学に行くお金を貸してください!働いて必ず返します。大学に行きたいんです。お金を貸してください!!」
「みっともない真似はやめろ…」と土下座をする希美に晋は言った。なおも土下座をやめないので、
「出さんとは言ってない!!」と晋は叫んだ。
「俺はそんなことは言ってない!!大学行きたいなら行けばいい!お前の好きにせえ!!」
「ありがとうございます」
晋はその後、会社の人々に見られてしまったので、方々に謝った。
慎司はそれを見ていて少し微笑んだ。
 
2001年。卒業式。
慎司はいろいろな人と写真を撮っていた。
「お母さん。大学に受かったけん、お母さんがどう思っても、私は東京に行く…私もひとりでやっていくけん、お母さんもひとりで生きていって」
「うまくいくわけないやけん」
「ごめんなさい…」
そう言って、希美は去った。
 
慎司は周平から1万円とみかんとおにぎり2個もらった。
「父さん、ひとりで大丈夫?」
「大丈夫や」
「じゃあ、行くけ」
そう言って、慎司は家を出た。家の前にはフェリーのチケットが落ちていた。
山の上の公園で、慎司からのメールを受け取る希美だった。
 
旅立つ慎司のもとへ高野がやってくる。
「慎司、元気でやれよ!」と高野。
「うん…」
そう言って慎司はフェリーのほうへ向かった。
 
慎司を乗せたフェリーは出港した。
そこへ希美が自転車に乗った状態で見送る。それに気づいた慎司はフェリーの上で走った。希美は防波堤を走った。
「杉下…杉下ああああ!」と叫ぶ慎司。
希美は走っていた。慎司は手を振っていた。
「成瀬くん!成瀬くんがんばれー!」
「がんばれー!!」
「がんばれー!!」
そう声を掛け合う慎司と希美だった。
その様子を高野は見ていた。
火事の夜にふたりは何かを共有した。再び引き合わずにはいられない深い何かを…。
 
 
野バラ荘
2014年現在。
高野は野バラ荘というアパートを訪れた。
ここはかつて、希美と安藤と西崎が学生時代に暮らしたアパートだった。
そこにいた大家の老人である野原は、杉下希美から年賀状をもらったと言った。
「ほら事件があったろ、あのあと希美ちゃん落ち込んじゃってね…就職決まってここを出たあと、よくここに遊びに来ていたが…、来なくなっちゃったな」
「杉下さんも安藤さんも西崎さんもここに住んでいたんですよね?」
「そうだよ、馬が合ったのか、きゃーきゃー言いながら過ごしていたけどね」
「安藤さんも西崎さんもお互いそんなに接点はなかったって言いよりましたけどね…」
そう高野が言うと、野原は一瞬黙ったが、
「いやいやそんなことないよ。仲良かった…あれ…記憶違いかな…」と言った。
「成瀬くんはご存知ですか?」
「誰?」
高野が写真を見せると、野原は「希美ちゃんのところによく来ていた子だね…」と言ったが「いや、違うのかな…違うかもしれん…」と言い直した。
「事件のあと、彼とは連絡がとれなくなってね…希美ちゃんだったら、すぐわかるだろうから。希美ちゃんの連絡先わかったらすぐ教えるよ…」と野原は言った。
野原の妻の遺影を見て、高野は、いつ頃と言った。
「ああ、もう20年前くらいになるかね。元気が取り柄だったやつがある朝、ぽっくりいってしまってね。まぁ苦しまなかったらよかったけどね…それにしてもあんた、何で今
になってあの事件のことを…?」
「目を背けないことにしたんです…」
そう言って、高野は去った。
「帰ったよ!」
野原がそう叫ぶと、奥から西崎が出てきた。
「何なんだあいつ…」
「警察官なんだってさ、あんたなら希美ちゃんの連絡先わかったよな」
「知るわけないだろ、俺が…」
西崎は野口奈央子が載っている雑誌を読んでいた。
 
2001年。
希美は野バラ荘に住むことになった。
「じいさんまたドアぶっ壊れそうだよ…新入り?」
「初めまして、杉下です」
「俺は西崎。よろしく」
希美は部屋の中で、東京に来たのだということを実感していた。そして、フェリーのチケットを眺めた。
希美は大学に入り、新歓コンパの勧誘に巻き込まれていて、安藤に救われる。
「正門から出ないで、西門から出たほうが早い」と言った。
2002年。
希美は料理を作りながら、愛人のことを思い出してしまっていた。台風がひどくて浸水していた。外に出ると西崎が水の処理をしようとしていた。雨がひどすぎるので、2階に住んでいた安藤のところに希美と西崎が訪ねる。
西崎は創作活動のために5年生になっていた。
希美と安藤と西崎は語り合っていた。
「お金はあるのにこんなボロアパートに住んでるんですか?」と希美は尋ねた。
「君も趣味で住んでるんじゃないのか?」
「できるだけ安いところと思ったらここしかなかったんですけど…」と希美は言った。
「仕送りは?」と安藤。
「ないです」
「気にするな、世の中金じゃない」と西崎は言った。
 
希美は安藤が大工仕事ができないことをからかい、すっかり呼び捨てされる仲になっていた。大工仕事してくれたお礼に、と野原は食事を振舞った。野原はアパートを手放さなかった。
「何十年も住んできたところを、はいそうですかって売れるわけないよ」と希美は言った。
「安藤君はいい会社に就職して、ああいうマンションに住めばいいよ」と西崎は言った。
「じいさんがこのアパートを売りたくないと言ってるからには、俺は協力したいと思ってる。今のうちに俺たちでこのアパートを守る計画を立てよう。略してN作戦といこう…」
と西崎は言った。
 
 
2014年現在
西崎は野口奈央子の切り抜きを見ていた。
安藤は走っていた。そこにいたのは、希美だった。
「杉下…」
「遅れてごめん」
「久しぶりだね」
「おかえり」
安藤は希美を抱きしめた。
「会いたかった…」と安藤は言った。
 
慎司は電話を取った。
「成瀬くん、久しぶりだね、西崎だ」
事件から10年。まだ何も終わっていない…
第3話の感想はここをクリック
野バラ荘という重要なキーワードが出てきました。ここで希美と西崎と安藤が出会い、親交を深めていたのだなと思いました。
 
それが今後どのように殺人事件と絡んでいくことになるのか楽しみです。
<見逃し動画>第2話 「放火事件の謎…許されない罪の共有」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第2話の公式あらすじ

2000年香川県青景島。東京の大学に進学しようと考える希美(榮倉奈々)は、新聞配達のバイトに励みながら、奨学金制度を受けることが出来ないかと動き始める。一方、成瀬(窪田正孝)は両親が経営する料亭・さざなみが閉店すると聞き、進路変更を余儀なくされてしまう。そんな中、希美の母・早苗(山本未來)が「家に帰りたい」と泣き叫ぶ日々を送り、追い込まれた希美は、父・晋(光石研)と由紀(柴本幸)が暮らす家がなくなれば全てがおさまると思い、ライターオイルやアウトドア用の燃料を買いに出掛ける。
 
2014年。野口貴弘(徳井義実)を殺害したと逮捕され、出所したばかりの西崎(小出恵介)と顔を合わせた高野(三浦友和)は、事件の真相を聞き出そうと安藤(賀来賢人)の元を訪れる。
 
<出典>Nのために公式

第2話のネタバレはここをクリック
ちがう人生
「俺は俺の大事な女を殺したやつを殺した。やったことに悔いはない。逃げも隠れもしないさ。事件は終わったんだよ。今更ほじくり返したって何も出ないぜ」と、西崎は高野に言った。
「この10年で何が一番変わった?」と、西崎は高野に尋ねた。
「そうですね、人の心が寂しくなりました」
「そんなのもともとさみしいもんだよ…」
西崎は喫茶店を去っていった。
 
希美はデザイン事務所で働いていた。
 
ある日突然事件という名の穴に落ちる人間がいる。それまでとはちがう人生を歩むことになる。このふたりもそうに違いなかった。
 
 
野望
2000年。
慎司が家に戻ろうとすると、母親の瑞穂がどこかに行ってしまっていた。父親の周平が携帯に電話しても出ないと言う。
瑞穂に高野は電話で「周平さんと慎司さんに連絡してください」と話す。
「少しそっとしとき」と高野が言う。
周平は、瑞穂がいなくなったことに対していたく興奮していた。
「戻って欲しいんかほしくないんか、どっちなんぞ」
と、高野は呆れた顔をした。
「しょっちゅう、喧嘩しとるんか?」と高野は慎司に尋ねた。
「家でしたんは初めてや」
「さざなみ、売ることに決めたんやってな」
「もっと早く見切りつけてれば、父さんも母さんもここまで揉めんのにって俺は思うけどな」
「そう簡単にはいかんのよ。何代も続いている店やしな」
「食中毒で営業停止とか、店が火事とかすれば父さんももっと前に諦めついたんかな…」と遠くを見て慎司は言った。高野は、「そんなこと言うもんやないよ!」とたしなめた。
そのまま慎司は出ていった。
 
早苗に内緒で希美は新聞配達をしていた。
希美は大学へ進学したいので、無利子の奨学金を申請していたが、両親がいる以上は申請できないと教師から言われてしまった。
慎司はなんとか金を用意して大学に行こうとしていた。
「私ね、さざなみには結構思い出があるんよ。私みたいに思い出持ってる人結構おると思うよ」と希美は慎司に言った。
「親父もよくそう言うとった。店を守ることは人の思い出を守ることや、って」
「成瀬くんは店継ぐつもりやったんよね?」
「しょうがないよ。俺は急に進路変更余儀なくされて、正直なんになっていいかわからんけん。うちの学校ろくな資料無いやろ」
「あっても関西やね」
「本土の本屋行こうと思うんやけど…」
慎司はそう希美に言った。
「一緒に行く!」
と、希美は嬉しそうに言った。
 
慎司と希美はフェリーに乗って本土に向かった。
そして書店で受験の資料を探した。
本土の街を歩いている時に、希美はふと早苗に似た人を見かけた。
「お母さん??」
希美は早苗を見失い、見間違いだろうと思った。
「どっか行く?」と慎司。
慎司は希美とうどんを食べに行った。
「杉下は、東京行ったらずっと東京におるの?」
「さぁ、どうやろう?今は島出ることしか考えてない」
「親、何て言う?」
「親が何ていっても、あたしはもっと上に行ってみたい。そこから何が見えるか見てみたいんよ」
「野望か」
「新しい野望思いついた??」
「死んだばあちゃんが言いよったんやけど、結婚した相手より先に死なない…野望やないかこんなの」
「ううん、リストに足しとこ。結婚した相手より後に死ぬ。成瀬くんもわたしもいつか誰かと結婚するんかな?大人になったらどうなってるんやろ?楽しいとええな。成瀬くんもわたしも幸せやったらええな」と希美は言った。
 
希美が家に帰ると、早苗はたくさんの買い物をした後だった。やはり、本土で希美が見かけたのは早苗だったのだ。
「どうやって買ったの?」
「お店の人がカード作ってええって言ってくれた」
「カードは?」
「怒らんで」
「カードはどこ??」
希美はカードをコンロに持っていくと燃やした。
「やめて…」
早苗は言った。
「ごめんなさい…戻れんってわかっとる。でも戻りたいんよ。あのおうちに、戻りたいんよ…」と言った。
希美は返品しようとしたが、一度開封してしまっており、返すことができなかった。
希美は晋のもとへ行って、金の工面をしてもらおうとするが、叶えられなかった。
「あいつは金を稼いだことがないけん、金のありがたみがわからんのよ」と晋は言った。
「そういえば希美、大学行きたいんやって?」
「建築に関わる勉強をしてお父さんの仕事を手伝いたいです」と希美が言うと、晋は失笑した。
「俺のこと、心のそ底から軽蔑してるくせになんやその言い草は…お前、家を出る金が欲しいだけやろ?目的のためなら平気で嘘をつく人間になってきたのう。でも、俺はそういう図太い人間嫌いじゃない。あのユキがそうや。あのユキは金目当てで俺と一緒になったと思うやろ?島中みんなそう思っとる。でもユキは気にせん。東京と大阪に店持ってるんや。黒字よ。こいつは中卒や」
「大丈夫なの?お母さん」と愛人が言った。
「全部あんたたちのせいやないか」と希美はつぶやいた。
 
希美はATMで給料を下ろした。
雨の中、希美は自転車で家に帰った。
助けて…誰か助けて…と心の中で言った。
授業中、希美はシャーペンを4回ノックした。
慎司は意味を考えたが思いつかなかった。
 
「希美ちゃん、大学に行くん?」と早苗は言った。
「希美ちゃんにまで見捨てられたらママどうしたらええんや」と言った。早苗はうちに帰りたいと泣いた。
駆けつけていた慎司だったが、引き返す。
 
あの家がなくなれば、お母さんは泣くのをやめてわらってくれる、と希美は思い、ライターオイルを買って自転車に乗った。道中で高野とぶつかりそうになるが、高野はオイルが自転車のかごに入っているのを見てしまった。
その夜、希美はオイルを持って家の前にやってきた。
 
2014年。
高野は安藤に会おうとしていた。
悲劇が起きるとき、必ずふたりは居合わせる、と高野は思った。
 
 
火事
2000年。
ライターオイルを家の前にまいていると、慎司がやってきてその行動をやめさせた。
「こんなことしたって、なんにもならんやろ!?」
「あんな家、なくなればいいんよ。あの家なくなればわたしもお母さんも楽になる。成瀬くんにこの気持ちがわかる?」
「わかる。燃やしてしまえば誰にも取られんもんな。大事な場所、自分だけのものにできるもんな」
「わかるんなら返して!!もう戻れんならこんなにつらいんなら、全部燃やしてなくしたい!」
「なら俺がやる。杉下に犯罪者になってほしくない。俺がやる」
慎司はライターオイルを持って家の前に行くが、希美は地面にへたりこんだ。
「苦しいなら助けるって、俺に何ができる??」
「なんもいらん…なんもいらん…」
「卒業したら、島を出よう…」と慎司は言った。希美は泣いていた。
 
次の日。晋は外でまかれたオイルで足を滑らせて転倒した。
 
高野が希美のもとへやってきた。民生委員を連れていた。
民生委員は早苗に話を聞いた。
「もっとはようこうすればよかったな。ひとつええか?昨日、あっちの家行ったか?」と高野は希美に聞いた。
「行ってません」
「慎司も心配しとった」と言った。
 
慎司は母親とうどんを食べていた。
母は慎司と離れたくないと言った。
「父さん頑張ったとおもうよ」と慎司は言った。
 
希美は奨学金の申請用紙を眺めていた。
この奨学金をもらって絶対に島を出る、と希美は決心した。
「父さん、明日引越しのトラック来るの何時?」
と慎司は周平に聞いた。
「俺、店継ごうと思っとったのに」
「母さんのとこ行ったってええぞ」
「そんなこと考えてないよ」と慎司は言った。
慎司は部屋で寝ていたが、隅にあったライターオイルが目に入ってしまった。
高野の妻である夏恵は、高野が事故の対応で留守になっていたため、鳴っている駐在の電話をとり、火事という知らせを聞いた。
希美は、山の上の公園から、さざなみが燃えているのを見て驚く。
夏恵は燃え盛るさざなみの中に入り、周平と慎司を探した。夏恵は周平を救出した。
夏恵は黒こげになって意識を失ってしまった。
「なっちゃん、なっちゃん」と救急車に乗る夏恵に声をかけたのは、かけつけた高野だった。
 
「成瀬くん」
慎司はさざなみの近くにいて、燃えているさざなみを見ていた。そこに希美が寄り添った。
「慎司!何しよんぞ、こんなとこで!!何があった??」
「さっきまで二人で一緒にいたんです」と咄嗟に希美は嘘を言った。
「そしたら火があがってるのが見えて、二人で一緒に来たんです。そうやね?成瀬くん」
 
何でこんなことになったんぞ!!と高野は慎司に質問し続けた。
「なるべくはよ、学校に出してね」と希美は奨学金の申請書を慎司に渡すと、何かを耳打ちした。
 
夏恵は、病院で意識を失っていた。高野はそばで懸命に看病していた。
 
「さざなみの息子がよく夜中にうろうろしてたらしい」と島民は噂をしていた。
高野たちは希美に取り調べをしていた。
「本当に一緒におったんか?」と高野は希美に言った。
「さざなみが火事になる前から一緒におったんか?」
「おりました。嘘やありません」と希美は言った。
 
「慎司」と高野は声をかけた。
「落ち着くまで、うちにこい」と高野は慎司に鍵を渡した。慎司は高野の家に世話になることになった。
慎司は、希美に電話をした。
「今日のどういうこと?」
「成瀬くんいまどこ?」
「会って話したい」
「もう成瀬くんとは話さん」
「どうして…」
「警察に成瀬くんのこといろいろ聞かれたけん、あの人たちまた来るって言いよった。成瀬くん…、今までありがとう!」
「何でそんなこと言う??」
「今まで一緒にいてくれてありがとう!!いつも一緒にいてくれて嬉しかったけん」
そう言って希美は電話を切った。
「成瀬くん助けてくれてありがとう…」
杉下あああ!!と慎司は泣きながら叫んだ。
 
2014年現在。
 
安藤が海外赴任から帰国した。
高野が安藤に会いに来た。
「帰国早々すいません」
「イギリスを中心に行ったりきたりで」
「亡くなられた野口さん夫婦のことはお悔やみ申し上げます。安藤さんはおふたりと仲が良かったとか…」
「はい、ただ、あの夜に何が起きたのか僕は何も知らないんです。約束の時間に僕が遅れて」
「同じ場所に居合わせていた成瀬慎司くんのことも聞きたいのですが…」
「杉下と同級生ですね。僕は彼とは面識がありません。偶然です」
「偶然…」と高野はつぶやいた。
「高野さん、この事件お仕事で担当されているわけじゃないですよね?」
「いや、わたしはただの田舎の元駐在です」
「事件の何を知りたいんですか?」
「安藤さん事件の後西崎さんを支援してますよね?ずいぶん西崎さんを助けとったでしょ」
「知らない仲ではなかったので」
「大きい声じゃ言えませんが、野口さんがなくなって、立場が変わったんです」
「立場が良くなったと…」
「気まずいですよね。だから西崎さんを支援しました」
「Nのために、ですよね」
「なんですか、Nって」
「西崎さんは奈央子さんのNだって言ってました」
「大切な人ってことでしょうか?」
「安藤さん…」
「僕にとってのNは杉下希美でした」
 
高野は夏恵に電話した。夏恵は声が出なくなっていた。
 
希美の携帯電話が鳴った。そこに安藤からのメッセージが入っていた。「高野っていう元刑事が調べにきた」
希美はデザイン事務所をやめることになった。
第2話の感想はここをクリック
希美と慎司の切ない関係に切ない気持ちになりました。
 
また、高野の妻である夏恵の声が出なくなってしまっていて、つらくなりました。
 
今回から安藤が登場しましたが、今度からどのように関与してゆくのか楽しみです。
<見逃し動画>第1話 「セレブ夫婦殺人事件…15年前に隠された秘密」
 
TVerでの無料配信は終了しました
 
第1話の公式あらすじ

2004年、高層マンション・スカイローズガーデン48階の部屋で、野口貴弘(徳井義実)とその妻・奈央子(小西真奈美)が殺害された。その現場に居合わせたのは“ある計画”を立てた大学生の杉下希美(榮倉奈々)、希美の高校時代の同級生・成瀬慎司(窪田正孝)、希美と同じアパートに住む安藤望(賀来賢人)と西崎真人(小出恵介)。その場で西崎が逮捕され「自分が貴弘を殺した。不倫関係にあった奈央子を貴弘が刺したため、カッとなって殴った」という自供により、殺人罪で懲役10年が言い渡された。
 
事件から10年後の2014年。懲役を終えた西崎が出所しようとしている中、この“野口夫妻殺人事件”を独自に追う元警察官・高野茂(三浦友和)は、事件の調書や裁判記録などを読みあさり、この事件の判決に疑いを抱いていた。それは、関係者の証言がそれぞれ微妙に食い違い、現場検証の結果と犯人の証言にも矛盾があるにも関わらず、西崎が「自分がやった」と証言したことで有罪が確定したからだ。さらに、高野は事件関係者のうち、2人を以前から知っていた。杉下希美(32)と成瀬慎司(32)だ。2人は高野が長年駐在として働いていた瀬戸内海の青景島の出身で、高校の同級生だった。何故2人揃って野口夫妻殺人事件の現場に居合わせたのか。2人とも偶然だと証言しているが、それは本当なのか。野口夫妻殺人事件は15年前の夏、瀬戸内海に浮かぶ島で、希美と成瀬が起こした“ある事件”からすべてが始まっていると高野は確信していた。
 
この野口夫妻殺人事件には、何か真相が隠されているに違いない――。
どの“N”が、どの“N”のために、罪を犯してしまったのか――。
そして、“N”とは誰なのか―――。
 
<出典>Nのために公式

第1話のネタバレはここをクリック
事件の始まり
2004年。
高層マンションスカイローズガーデンの48階の一室で、野口貴弘と妻の野口奈央子が殺された。現場には、西崎真人、杉下希美、成瀬慎司、安藤望の4人がいた。西崎が逮捕された。西崎は「自分が野口貴弘を殺した。不倫関係にあった野口奈央子を野口貴弘が刺したため、カッとなって殴った」と供述し、懲役10年の実刑判決が言い渡された。
 
そして、10年後、西崎が出所する。
 
一方、元警官・高野茂)は、野口夫婦殺人事件を調べていた。
西崎は、事件直後、弁護士に「すべてはNのために」と話していた。
 
 
父の豹変
15年前の夏。
1999年、瀬戸内海に浮かぶ小さな青景島では夏祭りが行われていた。
いつものように、希美が帰宅すると、部屋の荷物が全て家の前に出されていた。弟の洋介が父の杉下晋に抗議していた。
希美が事情を尋ねると、晋は「今すぐ出て行け」と命令した。
晋は愛人を連れて帰ってきており、希美の部屋を愛人の部屋にして愛人と暮らすのだという。晋は「俺は養子としてこの家に入り、死ぬ気で働いた。うちの家系の男は短命だから、50まで生きた奴はおらん。俺ももうすぐ50。今まで働いてきた分、好きに生きてもいいだろ?俺も今日から好きに生きるから、お前達も好きに生き」と告げた。
 
希美が「病気でも見つかったの?」と尋ねると、晋は健康そのものだと答えた。
洋介は「お前が出て行け!」と晋に掴みかかった。希美は、とっさに、新たに部屋に運び込まれたドレッサーに物を投げつけた。鏡が割れ、愛人が悲鳴を上げる。希美は「うるさい、馬鹿女」と叫ぶと、鏡の破片を拾い上げて、晋に突き付けた。
高野が悲鳴を聞いて入ってきて、その場を収めた。高野は晋に事情を聞くと、晋は「話す事はない」と答えた。この件は早苗も了承しているのだという。それを聞いて驚いた杉下希美が、早苗に「なんで出ていくん?」
と抗議。早苗は「お父さんが家を用意してくれたから」と言った。
希美と洋介と早苗の3人は、白い大きな豪邸を出て、山の中の家で暮らすことになった。
早苗は「パパにはパパの考えがあるのよ。真面目で立派な人やもの。なんか理由があるのよ。パパはゴメンって迎えに来てくれる。それまで、待ってあげよう」と聞く耳を持たなかった。
 
翌日、希美が家を追い出された事は、島中に知れ渡っていた。よその家の出来事には口を出さないというのが、青景島のマナーで、
晋に意見する者は誰もいなかった。それから1ヶ月が経過した。
洋介が「父さん、もう俺たちを呼び戻す気はないよな?もうあの家には戻れんのか」と嘆く。希美は「私は戻れんと思ってる。前の暮らしは夢みたいなもんで、今が現実と思わんとやっていけんよ」と答えた。
家を追い出されて以降は、晋から振り込まれる月10万円で、家族3人が生活する事を余儀なくされていた。早苗は自分が置かれている状況を理解しておらず、ツケで高級化粧品を購入しようとした。店主は、
「杉下社長の奥さんやったから、ツケでも良かったけど。必ず払って貰える人にしかツケは出来ないの。お金を払ってたのは、奥さんやなくて、社長さんでしょ」と断られた。
 
しかも警察を呼ばれてしまい、希美は店主に平謝りして、早苗を連れて帰った。
 
ある日の夜、希美はスーパーへ買い物へ行こうとして財布を見た。
お金がなかった。
晋から振り込まれた10万円は、すぐ引き出されていた。希美は早苗に「お金はどこにあるの?」と尋ねた。早苗は「お化粧品を買っちゃった」と答えた。
ドレッサーを見ると、高級化粧品がズラリと並んでいた。杉下希美が慌ててレシートを確認すると、代金は9万ちかく。
希美が「なんでこんなに高いの買うの!?
1ヶ月、どうやって暮らすの?どうやって食べ物を買うの」と嘆くと、母・杉下早苗は「そんなの誰かが持って来てくれるわ。いつも野菜をお裾分けしてくれたり、魚を持って来てくれたりするやん」と答えた。
希美は「お母さん、そういうのは全部、お父さんのお付き合いでもらってたの。お母さんにくれてたわけじゃないの。こんなところまで持って来てくれる人はおらんの。これ、使ってないんやろ??返してくる」と言って、化粧品を持って部屋を出ようとした。
早苗は「やめて!ママが醜くなってもいいの?晋さんに嫌われてもいいの?ママが晋さんに嫌われたら、家に戻れなくなってしまうのよ」と言い、化粧品を奪い返した。 
希美は「嫌われるも何も、私たち追い出されたのよ!?お父さんは、あの女と暮らしていくのよ」と言った。早苗は「晋さんは騙されてるだけ!」と言って、泣きながら、化粧品を顔に付けだした。
 
翌日、希美と洋介は、新聞配達所へ行き、働かせて欲しいと頼む。店主は雇ってくれようとした。しかし、早苗が現れ、「この子たち、急に自立したがって困ってるのよ。私たち、お金に困ってるわけじゃないから、働かせないで下さいね」と言い、断ってしまった。
 
 
食べ物を恵んでください
困った希美は、晋にお金の援助を頼むため、実家へ向かう。しかし、晋は出張で不在だった。愛人が「お金を借りに来たんでしょ?切りが無いから駄目だって言われてるんだけど、内緒で私が貸して上げようか。いくら足りないの?」と尋ねてきた。
希美は断って帰ろうとしたが、他にお金の当ては無いので、「3人が1ヶ月、食べていけるだけ」と答えると、愛人は「本当に困ってるんだ。そういえば、私、まだ謝ってもらってなかった。あなた、私の大事なドレッサーを壊したのよ」と告げた。
 
希美が謝罪すると、愛人は、
「あんたたちが飢え死にしちゃうと、私が後ろ指をさされちゃうもんね。こうしない??あんた、この時間に食事を取りに来なさい。お金は渡さない。食べ物を恵んであげる。私は料理が得意なの。あんたのママ、料理が下手なんだってね。あんたのお父さん、出張から帰るとベッチョベチョの牡蠣フライを食べさせられるって、本気でげっそりしてたよ。知ってた?タダじゃ駄目、誠意を見せて貰わないと。毎回、土下座して、『お願いします』って言うの」と告げた。
 
希美は我慢していたが、ついに我慢しきれなくなり、「なんで、そんな事をしなくちゃいけないの!?」と言い、立ち去ろうとしたが、愛人は、「食べ盛りの弟君が可哀想ね」と告げると、杉下希美は引き返して土下座し、「私たちに食べ物を分けて下さい」と頼んだ。
 
その日の夕食時、弟の洋介が
「なんて言うてもらってきたん?」と尋ねると、杉下希美は「くれって頼んだわけじゃないよ。食べ盛りの男の子が居るから、大変だろうって、持たせてくれたの。あの人、わりといい人かも」と答えて、ご飯を食べ始めた。
 
洋介が「よう食えるな。恵んでもらって悔しくないの?」と呆れると、希美は「3人揃って飢え死にする方が、よっぽど悔しい。意地を張ってないで、早く食べな」と答えた。洋介は料理を食べると、「うまい。何で、あの女、料理が上手いんや」と言い、泣きながら、料理を口に運ぶのだった。
 
希美は洋介に「1ヶ月だけ我慢しよ。銀行のカードも通帳もお母さんに持たさんようにしよ。お父さんがお金を振り込んでくれたら、その日のうちにスーパーに行って、食べ物を買えるだけ買おうや」と告げた。
 
生きていくためになんだってしよう。何だってやってやる、と希美は誓った。
 
2014年(現在)
元警官の高野茂は、懲役10年の刑期を終えて刑務所を出た犯人である西崎真人に会い、話を聞いた。
 
西崎は、「俺から話を聞いてどうするの?本でも出すの?ありふれた事件だよ。俺と人妻の不倫がバレて、逆上した旦那が人妻を刺した。それを見た俺も逆上し、旦那を刺した。私情のもつれってやつだ」と話した。
 
高野が写真を差し出して、「私は青景島の駐在所に10年ほど勤務しておりまして、今年、定年になりました。この真ん中の男性、成瀬慎司君はご存じですよね??」と尋ねると、西崎は、「面識はないけどね。あの日、110番通報したのは彼だ」と答えた。
 
高野が「杉下希美さんもご存じですよね?」と尋ねると、西崎は「こっちは面識がある。会えば挨拶する程度の間柄だけどね」と答えた。
 
「成瀬君と杉下さんは、東京に出てくる前、青景島で別の事件の現場に居合わせています。2人が事件現場に居合わせるのは、2度目なんです。2人は私の古い知り合いなんです。私は2人の行方を捜しています」と高野。
 
 
大学なんて行くことない
1999年(15年前)
希美は涙をこらえて愛人に土下座して、食べ物を恵んで貰う日々を続けていたが、ようやく1ヶ月が経過して、晋から生活費10万円が振り込まれた。
 
希美は直ぐに10万円を引き出し、洋介とスーパーへ行き、山盛りの食料を買い込んで帰宅。早苗が「お金を引き出してきてくれた?私、新しいコートが欲しいの」とお金をせがんだ。
「コートなんて去年のでええやん」と希美が答えると、早苗は「先月はお化粧品を買ったけど、暮らして行けたじゃない」と食い下がった。すると洋介は「この1ヶ月、どんだけ苦労したと思ってるんや!苦労したのは姉ちゃんやけど。ええかげん、現実をみてくれや!!そんなんやから、捨てられるんや!料理やって、あっちの方が上手いし」と激怒。
 
早苗は、「料理って?なんでそんなの分るの?」と尋ねた。
洋介は、「この1ヶ月、食べてきたやろ!姉ちゃんがあの女の所に行ってタッパーで貰ってきてんや。そうやなかったら、俺たち飢え死にしてたんや」と告げてしまった。
 
それを聞いた早苗は嘔吐し、泣き崩れた。
 
希美と洋介は、実家を訪れ、晋に洋介が本土の高校に推薦で合格した事を報告した。
費用を頼むと、晋は「当たり前やがな。親として最低限の事はやってるやろ」と言い、費用の負担を引き受けてくれた。
 
愛人が「大学は?希美ちゃんは来年、受験でしょ?」と尋ねると、晋は「大学なんて行く必要は無いぞ。良い大学を出ても、俺よりも年収が低い奴はごまんと居る!無駄に4年間も遊ぶ暇があったら、努力せえ」と言い出した。希美は大学受験の事を話すのをやめた。
 
 
1年後
青景島 2000年(翌年)
新学年になり、クラス換えが行われた。
希美は慎司と同じクラスになった。
 
慎司が窓側最後尾の席で、希美はその前の席であったが、希美は慎司に「席を替わって」と頼む。
 
慎司が「俺の後ろやと、黒板が見えんぞ」と言う。希美は「ここが良いの」と言い、席を替わってもらった。
希美が、詰め将棋の切り抜きを出して解いていると、慎司が「将棋、まだやってるの?」と尋ねた。
 
希美が「塾に通い始めてやめたけど、最近、またやり始めた。全然、上手くならないけど」と話すと、慎司は、「俺もあっさり止めた。野球の方が面白くて。何手?」と尋ねた。
 
希美は「5手」と言って詰め将棋の切り抜きを渡すと、慎司はすぐに詰め将棋を解いて、希美に答えを渡した。答えを見た希美は「すごい!成瀬君」と驚いた。
学校が終わると、希美は慎司に頼んで、スーパーで買った米を運んで貰った。
洋介が本土の学校へ行ったので、希美1人では運べないのだ。
希美が慎司に手伝ってもらって、大量の食料を買って帰宅すると、自宅に宝石の販売員が来ており、早苗が39万円のネックレスを買おうとしていた。
 
宝石の販売員は早苗が呼びつけてきたのだが、希美は「申し訳ありません。帰ってもらえませんか?ウチは毎月10万円で暮らしてるんです。そんな高い物を買う余裕はありません」と言い、宝石の販売員に帰ってもらった。
 
その場に居合わせた慎司は希美に「ゴメン」と謝ると、希美は「月に1、2回、発作的にああなるの」と説明した。
慎司を山の上の展望台に誘い、展望台で詰め将棋をした。
 
慎司が詰め将棋を解くと、希美は、「凄い、成瀬君。私、解くの苦手なんよね」と驚いた。慎司が「じゃ、なんでやるの?」と尋ねると、希美は「暇つぶしになるし、こういうのが出来たら、将来的に得するかもって。将来、豪華客船に乗ったら、アラブの石油王と出会って、『私の油田をかけて1勝負しよう』とか」と答えた。
慎司が「ない、ない」と笑う。
希美は「ないかもしれないけど、絶対にないとは言い切れないわよ」と答えた。
 
希美が「明日も切り抜きを持って行くから解いて」と頼むと、慎司は「俺が解いたら、杉下は暇やろ」と答えた。
希美は「暗記するから暇じゃないよ。戦略のバリエーションを覚えておけば、勝負で有利になるし」と答えた。
慎司は「油田を賭けた大勝負か。杉下は変わっとるな」と言った。
そこに高野が通りかかり、希美たちに声をかけた。
 
希美は慎司に、「さっきのこと、誰にも言わんとって。かわいそうな家の子やと思われたくないから」と頼んだ。
 
翌日、希美は教室で慎司に、詰め将棋の切り抜きを渡すと慎司は授業中に解いて、答えを返した。
希美は「すごい!!」と驚いた。
授業中だったため、先生に注意されたので、シャープペンシルのお尻をカチカチカチと3回、ノックして慎司に「すごい」と言った。
 
それから、希美は、慎司が授業中に詰め将棋の問題を解くと、慎司の背中で、シャープペンシルのお尻をカチカチカチと3回ノックして「すごい」というメッセージを送るようになった。
 
放課後、希美は「席替えをしたくないな。隠れるのにちょうど良いのよね。成瀬君の後ろだと」と話すと、慎司は「数学の時間に英単語を暗記してもバレないしな」と答えた。
希美が「富豪と出会うためには英語くらい出来ないと」と答えた。
慎司は「前にも言ってたけど、それ、本気なの?」と呆れた。
 
希美が「それくらい野望が大きくないと、つまらない現実に飲み込まれるやろ。成瀬君は無いの??野望」と尋ねた。
慎司は「別にないな」と答えた。
 
希美が「お店継ぐんでしょ?さざなみ無くなるって本当?」と尋ねた。
慎司は「詳しく聞いてない。聞きたくもないし」と答えた。
 
希美が「私、あの先まで見てみたい。何もない場所で、何もせずに、幸せって言い聞かせながら、狭い世界で人生を終えるなんて嫌よ。奨学金でも何でももらって大学へ行きたい。野望について話そう。これからのことを話そう」と言い、2人で将来の野望を話し合い、野望をノートに書き留めた。
慎司の実家は、青景島で老舗の料亭「さざなみ」だった。料亭「さざなみ」は、経営が悪化しており、ホテルが買い取ってくれるという話だったが、いつのまにかパチンコ屋という話になっていた。
 
慎司の父親の成瀬周平は、慎司に「島の造船業が盛んやった頃に建てたんや。見てみい、この柱。一番良いのを取り寄せたんや。年内には売るけん。他人には取られたくないな」と告げた。一方、希美が物音で目覚めると、早苗が台所で「パパ、もうすぐ、帰ってくるって。早く帰ってこんかね。ようけ、食べてもらわんと」と言い、大量の牡蠣フライを作っており、希美(榮倉奈々)は、台所で泣き崩れた。その後、杉下希美(榮倉奈々)は公園で風に当っていると、携帯電話が慎司からのメールを受信。慎司のメールには「野望リストに追加。卒業したら、俺も島を出る。奨学金でも何でも貰って、外の大学へ行く」と書いてあった。
希美が「了解」と返事を返すと、慎司から「起きてた?」というメールが来た。
希美が「暑くて起きてきた。外に出て風に当ってる」と返信すると慎司から「坂を下りてきて」というメールが来た。
希美が急いで坂を下りると、自転車に乗った慎司がいた。慎司は希美を後ろに乗せて走り出すと、希美を料亭「さざなみ」のバルコニーに連れて行った。バルコニーは海に面しており、小さなステージのようであった。
バルコニーに上がった希美は朝日に向かって「私、杉下希美は、1人で堂々と生きていく。誰にも頼らない。欲しい物は1人で手に入れる。最後まで上を目指す。力の限り、戦略的に、どんな手を使ってでも、力の限り、戦うことを誓います!!」と宣言した。
 
演説をする。希美の野望の1つであった。
野望を1つ叶えた希美は慎司に礼を言った。
 
 
安藤望
2014年現在
 
高野は西崎に、「もう1人現場に居合わせた人がいましたね?」と尋ねた。西崎は「安藤望、そっちも同じアパートの住人だった。特に付き合いはなかったけどね」と答えた。
高野が「安藤さんも杉下さんもあなたも、たまたま居合わせたと証言していますね」と確認すると、西崎は「ビックリするだろ。人妻の家に行ったら、杉下と安藤が、たまたま遊びに来てたんだぞ」と答えた。
高野が「さらに、そこへ、杉下さんの高校の同級生、成瀬君が、たまたま現れた」と指摘する。西崎は「バイトの配達とかでね。たまたまにもほどがあるよな」と答えた。
 
高野が「殺してませんよね?西崎さん。あなたの自供が裁判の決め手になりましたが、この事件の犯人は貴方じゃありませんよね。あなたは『全てはNのために。俺たちがやったのは、そういうことだ』と担当弁護士に話してますよね。Nって何ですか?」と尋ねた。
西崎は「イニシャルだ。野口奈央子、俺のせいで旦那に殺された哀れな人妻だ」と答えた。
 
高野は「俺たちって何ですかね?あなたと誰でしょうか?」と尋ねた。
西崎は「何が聞きたい?」と動揺した。
高野は「貴方が誰のために罪を被ったのかです。あの場に居合わせた人が、誰のために何を隠したのか。そんな事を知りたくて、私はあなたに会いに来ました」と告げると、高野は「この女がいないと、この世に何の意味もないと感じた事はある?」と尋ねた。
 
 
希美の言葉
今の若い奴らは、自分の事しか考えていない。それを聞く度に、違うと思ってしまう。
 
あの時、そこに居た全員が誰かのことを考えた。それぞれに大切な人が居て、それぞれのことを思った。自分以外の誰かのために、そう、全てはNのために。
第1話の感想はここをクリック
平和そうな島なのにどこか閉塞的で暗い感じが伝わる形で描かれていました。
 
希美のお父さんの豹変っぷりが冒頭から怖かったです。
 
この島の事件と現在の事件がどんなふうにつながっていくのか、希美と慎司の関係はどうなるのか緊迫感があるミステリーでこの先も気になります。

Nのためにの内容

公式サイト

人気ベストセラー作家・湊かなえが描いた、切なさに満ちた純愛ミステリー「Nのために」のドラマ化が決定!
 
高層マンションに住むセレブ夫妻、野口貴弘(徳井義実)・奈央子夫妻(小西真奈美)が殺害された。その現場に居合わせたのは“ある計画”を立てた大学生の希美(榮倉奈々)、成瀬(窪田正孝)、安藤(賀来賢人)、西崎(小出恵介)。その場で西崎が逮捕され、自供から有罪が確定し、懲役10年が言い渡された。
それから10年後、この事件の判決に疑いを抱く元警察官・高野(三浦友和)は、事件の真相を追い始める。この事件は15年前の夏、瀬戸内海に浮かぶ島で、希美と成瀬が起こした“ある事件”からすべてが始まっていると高野は確信していた。
「彼らはあの時、罪を犯した。それぞれのNのために」
 
<出典>TBS公式

<出演者>

・杉下希美:榮倉奈々
・成瀬慎司:窪田正孝
・安藤望:賀来賢人
・西崎真人:小出恵介(少年期:若山耀人)
・野口貴弘:徳井義実
・野口奈央子:小西真奈美
・高野茂:三浦友和
・高野夏恵:原日出子
・宮本由妃:柴本幸
・成瀬周平:モロ師岡
・成瀬瑞穂:美保純
・池園和幸:山中崇
・杉下洋介:葉山奨之
・磯野友子:梨木まい
・杉下晋:光石研
・杉下早苗:山本未來

<各話の視聴率>

第1話 セレブ夫婦殺人事件…15年前に隠された秘密 11.8%
第2話 放火事件の謎…許されない罪の共有 9.3%
第3話 反撃開始舞台は東京へ! 運命の出会い 9.9%
第4話 被害者Nと出会った日…すれ違う2人 8.4%
第5話 沖縄の夜新たな恋から歯車が狂い出す 10.0%
第6話 許されぬ愛…罪人たちの悲しい告白 5.8%
第7話 語られる事件の悲劇…歪んだ愛の代償 8.3%
第8話 エリート夫の嘘と罠…炎に消えた真実 9.0%
第9話 最終章〜前編〜今夜事件の幕が開く! 8.2%
最終話 明かされる事件の真実…N達の未来 8.7%

第1話から最終回まで全話配信中です

今すぐ無料おためし

「Paravi」2週間無料です

無料期間中に解約すれば違約金もなく、ボタン一つで簡単に解約できます

Nのためにの感想

20代男性

このドラマの見どころは島で育った主人公、杉本と成瀬がさまざまな苦難を乗り越えていく所にあると思います。さらに、「Nのために」がただのミステリーと一味違うところは、物語は前半に起こる放火事件の容疑者である成瀬を杉本が庇うところにあります。杉本は物語の中で、「究極の愛とは、罪の共有」という言葉を発します。この意味深な発言から私は成瀬を、そして主人公の希美さえも怪しいと感じました。しかし、実際成瀬は無実であり、主人公の希美は成瀬が放火を行なっていたのかどうか知らないまま、十数年近い時を過ごしているのです。そこで私は最終話で物語全体を通して、主人公の希美と気持ちを共有していた事に気がつきました。真実を知る事が出来なくても、気持ちを共有し、身を引く。そんな杉本の生き様に強く胸を打たれました。杉本の友人である安藤と西崎も魅力的なキャラクターであると感じました。個人的には、最終的に杉本と成瀬の関係の事も、杉本の病気の事も何も知らないままにされた安藤に同情してしまうところもありました。しかし、希美の気持ちを試すために、最後、部屋に鍵をかけてしまったのは良くなかったですね。

40代女性

「Nのために」は、元々好きな湊かなえ原作ということで楽しみにしていましたが、期待を裏切らない仕上がりになっていました。アマゾンプライムで見ましたが、最後まで、一気に見てしまいました。最後のほうでバタバタと真相が分かってきましたが、それまではなかなか犯人の予想がつかず、少しやきもきしながら見ていました。しかし、ドラマに少しずつ散りばめられた伏線を一気に回収していくのは気持ちがよかったです。もちろん話の中心は、殺人事件の犯人探しですが、切ない恋愛や離島のきれいな風景もドラマの大きなエッセンスになっていました。また、望美の家族関係での苦しみ、殺人事件が起きてからの心の迷いは、見ている方も胸が痛くなるようなシーンが多かったです。それに、登場人物であまり幸せになっている人がいないという点で、後味がいいかと言うと、少し微妙な感じがしますが、ずっとハラハラしながら見ることができました。今はかなり知名度がある若手俳優も多く出ていて、ドラマを構成しているのですが、周りを固めるベテラン俳優陣は有名どころが多く、演技力もあり、ドラマの格を上げている気がします。好き嫌いは分かれると思いますが、それでも一気に見たくなる作品だと思います。

20代女性

今でも大好きなドラマの一つです。主人公の榮倉奈々さん演じる杉下希美と窪田正孝さん演じる成瀬慎司の高校生の頃から遡って長い年月を描いたドラマなので余計に登場人物たちに感情移入でき、役としてだけではなく俳優さんたちのことも大好きになりました。高校生の頃の希美と慎司は家庭の問題に悩んでいて見ていて本当に辛かったです。特に希美の家庭は昔はもっと幸せだったはずなのに父に愛人ができ、家を理不尽に追い出され徐々に母が壊れていき何度も涙を流す希美の気持ちを思うとこちらまで泣けてきました。そんな辛い日々の中にも成瀬君との淡い青春のようなこともあって成瀬君がいてくれて本当に良かったなと思います。傍に成瀬君がいなかったらきっと希美はもっと辛くて耐え切れずに止めてくれる人もおらず父の家に火をつけていたかもしれないので。さざなみの火災の際の二人の秘密の共有にはなんだかドキドキしてしまいました。好きなシーンの一つです。東京に上京してきた希美と野バラ荘のみんなとのやり取りが微笑ましくてずっと見ていたいほどでした。賀来賢人さん演じる安藤望と希美との恋愛模様もとても好きで中でも安藤が酔っぱらってしてしまうキスシーンは強く印象に残っています。ずっといい関係のまま一緒にいて欲しかったのに結局野口夫妻に振り回されてみんな長い期間バラバラに過ごす羽目になってしまったのが悲しかったです。病気になってしまった希美を迎えに来てくれた成瀬君がとても素敵でした。

30代女性

このドラマの原作本は湊かなえ先生なんですね。こりゃあすごいドラマになりそうだぞ、と見始める前から身構えちゃいました。精神的にドンとくるのが湊かなえ先生ですからね。案の定、毎話ボディブローのようにきくドラマでしたね。個人的に榮倉奈々ちゃんが主人公でめちゃくちゃ嬉しかったです。榮倉奈々ちゃん好きなんですよ。太陽のような明るい笑顔が良いですよね。スタイルも良いし健康的な感じが良いです。ですが、そこはそれ、湊かなえ節が炸裂しているため、今までドラマで見てきたような榮倉奈々ちゃんではありませんでしたね。髪型も違うからでしょうか。時折見せる大人っぽい雰囲気が魅力的だなと感じました。さて、Nのために、というタイトル。全く意味が分かりませんでしたが、最終回まで見るとそういうことか!となっちゃいました。○○のために、という言葉は一種の呪文ですよね。相手のためを思っているかのようでいて、実は自分の望みを叶えているだけだったりして。なんだかみんながみんなどこかズレているという感じで、湊かなえ先生はこういうのが本当に上手いなぁと思いました。そうそう、ドラマの主題歌めっちゃカッコいいですよね。家入レオさんの声と切ないメロディがものすごいハマっていました。

30代女性

とにかく最初から最後までずっと、主人公の希美(榮倉奈々)がかわいそうで仕方がない。幸せな瞬間はちょこちょこあるけれど、基本ずっと不幸。人を信じない、人に頼らない、そんな人生を歩んだのだからその先に幸せがあってもいいのに…ドラマなのに…と辛くなる。成瀬(窪田正孝)は最初から最後までずっと榮倉奈々の味方をしているが、その人生で成瀬自身の幸せはどこなんだろう…と考えるとそこも悲しくなってしまう。安藤(賀来賢人)は希美のことを守ろうと情熱をかけてくれるが、希美にとってはそれも辛いことで、すれ違っている訳じゃないのにうまくいかない2人の状態にやきもきするし、やっぱり悲しい。西崎(小出恵介)はちょっとめんどくさい大人で、理屈っぽくて言い回しがウザい感じがとてもいい。このドラマは基本笑うところがないが、もし笑えるところがあるとすれば、西崎がウザいところだと思う。西崎も、陽の当たらない恋をするが、この恋の行方もやっぱり悲しい。どの恋も、どの想いも、実る・実らないだけではないんだな…と思い知らされる。そして今となってはテレビで見られなくなった、小出恵介と徳井義実(チュートリアル)の2人が見られるので、ある意味とても貴重なドラマだと思う。

20代男性

過去に起きた殺人事件の真犯人が誰なのか、どのような経緯でそのような事件が起こることになってしまったのかが描かれたストーリーでした。各話ごとに怪しいと感じる登場人物が変化する演出になっており、最終回が近づくごとに一体何が真相なのか気になっていきました。どの登場人物も過去や現在で人には言えないような経験をしており、それが少しずつ視聴者側に明かされていくのもドキドキしました。最初は善良な人物だと思っていた人が妻にDVを日常的に行なっている人物だったり、主要な登場人物が幼いことに受けた虐待のトラウマを現在でも抱えている人物だったりと、それぞれが多様な闇の部分を持っていました。そんな彼らの経験や現在の置かれている状況が複雑に交差していく様子がまるでパズルのようでした。どの登場人物もその表現方法や方向性に違いはあれど、誰かのことを何よりも大切に思っており、その思いの矢印のすれ違いが視聴者にはとても切なく、もどかしく感じられました。一つ一つは小さいものの、そのすれ違いの重なりがストーリーの主題でもある大きな事件のきっかけに繋がっていく様子は苦しささえ感じました。豊富な表現力を持ったキャストの方を揃えていたため、登場人物に感情移入しやすく仕上がった作品でした。

50代女性

妻の父親の会社を継いだ婿が妻子を家から追い出して愛人と住む。ぞんなことがあってもいいものだろうかと思いました。そのお父さんの役がいい人っぽい光石研さん。そのギャップが凄かったです。自分の家系は早死にだからこれからは好きなことをやると妻子を家から追い出し、古くて粗末な家をあてがいました。お嬢様育ちの妻・母親に生活能力は無く、娘と息子はまだ高校生と中学生。仲の良い家族で豪邸での裕福な暮らしから、たべるものさえ事欠く生活に落ちた母親と子供たち。物語の当初は見ると心が痛みました。小さな島でこんな酷いことをして、会社を続けていくことができるのかと思いました。母親役の山本未来さんはお嬢様だった世間知らずに母親を、娘役でヒロインは榮倉奈々さんでした。愛人役の柴本幸さんは綺麗で憎らしい愛人を演じていました。妻子を不幸のどん底に追いやったお父さんは早死にせず、愛人と豪華な家で暮らし、娘がスキルス胃がんになって若くして死ななければならないのは、父親の家系を継いでしまったんですね。お母さんは役所の福祉課の人と再婚して幸せなら余生になります。娘と再会し病気のことを知った母親が娘を抱きしめるシーンは切なくも娘としては幸せだったと思います。難しいドラマでした。

30代女性

原作も読んでいますが、映像化の成功例だと思います。事件の日を基点にした毎回のエピソードの出し方は、映像化ならではの演出で引き込まれました。どのNがどのNのために何をしたのか…ミステリーもしっかり楽しめます。原作の方がミステリー要素は強めです。ドラマは「究極の愛とは罪の共有」というテーマがより際立ち、さまざまNたちの思惑が絡みあって、非常に見応えのあるドラマでした。本筋の「誰が野口夫妻を殺したか」だけではなく、個々の登場人物たちの心の傷がしっかり語られている点が、ドラマを一層おもしろくさせたと思います。特に榮倉奈々さん演じる杉下希美の両親(光石研さん、山本未來さん)の壊れっぷりが素晴らしく、この二人の演技があってこそ、希美の冷蔵庫を埋めないと不安になる、という追い詰められ方に説得力が出たと思います。また、野口夫妻の死に関する謎だけではなく、青景島の料亭の火災の真相など、さまざまな謎が散りばめられていて「気になる」がいっぱいのドラマで全話飽きることなく中だるみなく、見ることができました。演出も良く、窪田正孝さん演じる成瀬と杉下希美のシャーペンでの会話、賀来賢人さん演じる安藤と杉下希美のゴンドラのシーンは、特にぐっときた印象的なシーンでした。(エピソードには生かされていませんが)時おり使われていたカメラのシャッターを切るかのような演出も、結末を見てから思い返すと、そうやって大切なシーンを自分のなかに焼き付けていたのかと、ほろりときました。家入レオさんの主題歌の挿入の仕方も決めどころにバチっとはまって、思わず曲を購入してしまいました。

30代女性

最初の1話から、けっこうつらい内容でした。父親のせいで家族がバラバラになり、母親は精神的におかしくなり、長女として榮倉奈々が必死に誰にも言えずに子供が生活する姿はとてもつらい内容でした。
東京に出てきてから、仲間と出会い、楽しい生活を送っていたのに、徳井と小西まなみの夫婦と出会い、小出恵介が小西まなみと恋に落ち、徳井から暴力を振るわれていたのを助け出そうと計画を立てている時はドキドキしながら、見ていました。それぞれの人物が、家族や過去につらい経験や思い出を持っていて、私も今は家族の事や今の現状につらいしキツイなぁと思っていたけど、みんなそれぞれ人には言えない過去や私よりもキツい思いをしてる人もいるんだろうなぁと、考えさせられました。過去の事や嘘を背負って生きていくってどれほどつらいだろうと思いました。それから、母親があんな風になって、好きだけど、母親と離れる覚悟というか、なかなか嫌いだけど離れられない、どうにかしてあげたいとか思ったりするし、そのへんの複雑な気持ちも私達視聴者に伝わってきました。最初から最後までずっとつらい内容でしたが、人間の本当の真の姿が見れたような感じがして、私にとっては、すごく印象的な内容でもう一度見たいと思ったドラマでした。

20代女性

Nのためにというタイトルは登場人物それぞれに大切なNのイニシャルの人がいて、その人のためにできることを常に考えていたというところからきています。わたしが最も印象に残ったNのためにできることをしたシーンは、窪田正孝さん演じる成瀬が訳あって手放すこととなった実家に火をつけようとしたシーンです。そして実際に家は燃え、燃え盛る火の前で望と成瀬が手を繋いだシーンです。その時、榮倉奈々さん演じる望にとって成瀬は辛い家庭環境から抜け出すための心の支えでなくてはならない人だったので、望は成瀬のために嘘の証言をするのです。このシーンでは本当に人を愛するということはその人の罪も一緒に被ることなのだと教えてもらった気がします。またこのシーンをみてわたしは大切な人のためにその人の罪までかぶれるのか問われているような気がしました。他にもこのドラマではそれぞれに大切に思う人がいてその思いが一方通行であっても守り抜こうとする強い意志があってとても胸に残りました。大切な人のためにできることは何なのか、また命の最後を誰と一緒に迎えたいのかこれほど考えさせられたドラマはありません。このドラマはわたしにとってとっても心に残り、今でも大切にしたいドラマNo. 1です!